スパムとは?
種類や対処方法について解説!

スパムとは?種類や対処方法について解説!

スパムに困っている、悩んでいる人は多くいることでしょう。その一方で、スパムとは何か知らない人もいるはずです。そこでこの記事では、スパムとはなにか、言葉の由来やスパムメールの歴史について解説します。また、さまざまあるスパムの種類の解説と、対処法についても紹介します。

スパムって?

スパムとは、受け取り手が望んでいない、要求していない通信を大量に送信することをいいます。一般的な形式は電子メールですが、最近では、Twitter、Instagram、FacebookといったSNSのメッセージを使ったものや、ソーシャルメディア、ボイスメールなどで送られてくるスパムも増えてきています。また、ウェブ上の迷惑行為そのものを「スパム」と呼ぶこともあるようです。

言葉の由来

スパムという言葉は、Homel Foods社の豚肉の缶詰の商標「SPAM」が語源です。ただし、由来となっているのはイギリスのコメディー番組のあるコントです。その内容は、レストランに入った夫婦が料理を注文しようとすると「スパム、スパム、スパム」と店員に連呼され、渋々「スパム」を注文するというもの。「大量に迷惑なものを繰り返す」様と、「大量に悪質なメールが送られる」様が関連付き、「スパム」と呼ばれるようになったといわれています。

スパムメールの歴史について

スパムメールが最初に確認されたのは、1978年のことです。インターネットの先駆けでもあるARPANET(アーパネット)に接続していた400人に、企業の商品紹介のスパムメールが届いたことがはじまりといわれています。この騒動は、スパムを送った当人が謝罪したことで収まりましたが、大問題となりました。

1994年には、メールを介したウイルスが登場します。2008年になると、スパムメールの割合は、電子メール全体で90%以上を占めていたといわれています。また、このころからマルウェアやフィッシングリンクもスパムによって広がっていったそうです。

2021年には、スパムメールの割合は減少し、電子メール全体の45%となっています。それでも半数程度もスパムメールが横行しているため、しっかりとした対策が必要です。

送信側の目的

スパムを送信する側の目的は「利益」です。ほとんどのケースで、個人情報を盗む、金銭を要求することを目的にスパムを送りつけます。
インターネットに接続できる状況にあれば、ただ同然でスパムを大量に送りつけることができ、大量に送ったうちの数人でもスパムにひっかかれば、うまみがあるわけです。

スパムが危険である理由

スパムが危険であるおもな理由は、次のようなリスクがあるからです。
 ・パソコンやスマートフォンなどのデバイスがマルウェアやウイルスに感染してしまう
 ・不当な金銭を請求されることがある

スパムによって、マルウェアやウイルスに感染してしまうと、デバイスが動かなくなったり、遠隔操作されてデータを破損されたり、個人情報を盗まれる危険性があります。また、自分だけ被害を受けるのではなく、知人にも被害が及ぶこともあるのが難点です。

金銭の請求は、スパムの被害で多く挙げられ、過去には3億円以上もの金額を支払った事件もあります。

そのほかにも、スパムには多くのリスクが潜んでいます。十分に注意し、スパム対策をすることが重要です。

代表的なスパムについて

代表的なスパムには、次のようなものがあります。以前はメールのスパムが一般的でしたが、昨今ではSNSのスパムもあります。

・メールスパム:
 受信者が望まないメールを一方的に送りつけるスパム。
 悪意のあるファイルを添付し、実行させようとするものが古くからあります。添付ファイルを開いたり、
 リンクをクリックすることで、個人情報などを盗まれる可能性があるため、注意が必要です。
 メールを使用するスパムでは、まずフィッシングメールを送り、メールアドレスや氏名などを盗み出し、
 その情報をもとに従業員に成りすまして経理担当などへ金銭の支払いを誘導し、だまし取るというパターン
 があります。

・Facebookスパム:
 Facebookで相手が望まないコンテンツやリクエストを一方的に送りつけるスパム

・Twitterスパム:
 Twitterで有害・迷惑ツイートを投稿したり、不特定多数のユーザに同一内容のツイートを大量に
 投稿するスパム

・Instagramスパム:
 Instagramにおいて、メールやコメントを大量に送りつけたり、不特定多数の人にアカウントタグを
 貼り付ける、フォローするなどのスパム

メールスパムの被害と対策方法

メールスパムの被害と対策方法

メールスパムの種類

広告・宣伝

広告・宣伝メールは、サービスや商品、サイトを紹介して悪意あるサイトに誘導したり、出会い系・アダルトサイトへ誘導し、登録させようとするメールです。なかには、知人を装ったメールで、サイトへ誘導させるものもあります。

メールスパムのなかでもっとも多く横行している手口です。

架空請求

架空請求メールは、利用していないのにもかかわらず、料金を請求するメールのことをいいます。なかには「支払いを行わなかった場合は訴訟手続きを開始する」といった脅迫めいたメールが送られてくるケースもあります。

詐欺・なりすまし

詐欺・なりすましメールは、架空請求メールと似ているのが特徴です。手口は、企業を装った偽のホームページへ誘導し、ログインID、パスワード、クレジットカード情報といった個人情報を入力させ、その情報を盗みます。盗んだ個人情報を不正利用されてから被害に気付くことが多く、被害にあったことに気づくのが遅くなる傾向にあります。

ウイルス

ウイルスメールは、メールを開いたり、添付されたファイルを開いたり、メール本文に記載されたURLをクリックすることで、デバイスをウイルス感染させるメールです。

ウイルスに感染すると、デバイスが乗っ取られたり、メールでやりとりがあった人にウイルスを送ってしまったり、デバイス内の情報やデータが盗まれることがあります。

お金儲けの勧誘

短時間で高収入を謳ったビジネスや副業に勧誘するメールです。このメールに返信すると、紹介料を請求されたり、詐欺被害にあうことがあります。盗んだメールアドレスやアカウントで知人になりすましてメールを送信することもあるので見分けがつきにくく、冷静な判断が必要です。

メールスパムの被害例

メールスパムの被害には、さまざまあります。

たとえば、パソコンやスマートフォンといったデバイスがウイルスに感染したり、架空請求されたり、個人情報が盗まれたりなどです。また、ウイルス感染によるデータの破損や情報漏洩といった二次被害も発生しています。

対策方法について

迷惑メールフィルタの設定

スパムメールの対策のひとつは、メールソフトやWebメールの迷惑メールフィルタ設定機能を利用することです。特定のカテゴリーや件名・送信者名の文字列により、迷惑メールと判定して、自動的に迷惑メールフォルダへ移動します。迷惑メールフィルタが無効になっている場合は、有効にするとよいでしょう。

また、特定のアドレスのみメールを受信する、受信を拒否する設定もあります。スパムメールのメールアドレスが特定できる場合には、受信拒否の設定をしておくのもおすすめです。

開かない・アクセスしない・返信しない

怪しいメールが届いた場合、「開かない」「リンクにアクセスしない」「返信しない」が鉄則です。

メールを開いてしまうと、それだけでウイルスに感染したり、送信者側に知られる場合もあります。また、メールの本文に記載されているリンクにアクセスすると、不正サイトにつながることもあるので、リンクをクリックしないようにしましょう。メール返信もしないようにしてください。

Facebookでのスパム被害と対策方法

Facebookでの被害例

Facebookでのスパム被害に、ウイルス感染があります。スパムによってウイルスに感染すると、Facebookのアカウントをハッキングされてしまいます。ハッキングされると、ウイルスが友だち(お互いに友だちと認証しているユーザ)に広がり、被害が拡大します。

また、アカウントを乗っ取り、なりすまして友だちにフィッシング詐欺のスパムメッセージを送ったり、プロフィールを勝手に書き換えられたりといった被害も出ています。

よく見かける投稿

Facebookでよく見かけるスパム投稿には、
  ・不正サイトへのリンクが含まれたメッセージ
  ・偽のイベントへの招待のメッセージ
などがあります。

これらはすべて不正サイトへの誘導メッセージです。サイトへアクセスすると、ウイルスに感染したり、個人情報を盗まれることがあります。

その他にも、占いアプリや診断系アプリを装ったDMが送られてくるケースもあります。これらのアプリから個人情報を盗まれることもあるので注意が必要です。

対策方法について

Facebookでのスパムの対策方法は、次のとおりです。

 ・第三者がスパム投稿をしているようなら、友だちから削除、またはブロックする
  ・インストールされているアプリを確認し、怪しいものは削除する
  ・ログイン履歴、アクティビティログを確認し、不審なものは削除する
  ・身に覚えのない投稿は削除する
  ・スパムを報告する

また、スパムによってウイルスに感染し、アカウントの乗っ取られた場合の対処法も紹介しましょう。
アカウントを乗っ取られた場合の対処法は2つあります。ログインできる場合はパスワードの変更を行ってください。ログインできない場合は「アカウントを特定」の機能を使い、Facebook公式のサポートを受けましょう。

Twitterでのスパム被害と対策方法

Twitterでの被害例

Twitterによるスパムの被害には、さまざまあります。たとえば、自身のアカウントが乗っ取られてスパムメッセージを発信してしまったり、スパム業者のツイートを勝手にツイートされたりといったケースもあります。また、ツイートに張られたURLをクリックさせて、スマートフォンやパソコンにウイルスを感染させる被害も起きています。

よく見かける投稿

スパム投稿でよく見かけるものには、共通点があります。それは、「簡単にお金を稼げる」といった内容や、「〇〇すぎ→[リンク]」といった興味をひくような言葉のあとにリンクが張られていたりすることです。ほとんどの場合、こういった文言が使われている投稿はスパムなので、注意が必要です。また、張られているリンクをクリックしないようにしてください。

連携アプリの認証について

連携アプリの認証を利用したスパムもあります。

その手口は、ツイートに張られたリンクをタップさせ、連携アプリの認証画面の「連携アプリを認証」をタップさせるというものです。
認証すると、自身のアカウントでスパムをリツイートしてしまったり、スパムアカウントをフォローしてしまうといった被害に遭うことがあります。

対策は、連携アプリの認証画面が表示されたらすぐに認証をタップせず、詳細を確認することです。もし、認証してしまった場合には、連携アプリの認証を解除しましょう。

対策方法について

スパム投稿の通報

Twitterスパムの対策方法のひとつが「スパム投稿の通報」です。問題のTwitterツイートを開き、右上の「下向き矢印」をクリックします。「ツイートを報告する」が表示されるのでクリックし、「不審な内容またはスパムです」を選択すれば完了です。

フォロー外からのDMを受け取らない設定をする

Twitterスパムで多いのがスパムDMです。受け取らないようにするには、フォロー外からのDMを受け取らない設定を行いましょう。

設定方法は、「設定とプライバシー」を開き、「プライバシーとセキュリティ」を選択。「すべてのアカウントからメッセージを受け取る」の設定をオフにします。

Instagramでのスパム被害と対策方法

Instagramでの被害とスパムの種類

スパムコメント

スパムコメントとは、投稿内容に関係のないコメントをすることです。標的にされるのは、人気のタレントやモデル、芸能人といった閲覧数の多いユーザのコメント欄で、商品やサービスの宣伝を目的としています。

フォロースパム

フォロースパムは、無差別にフォローを行う行為です。多くのユーザをフォローすることで、プロフィールから自分のサイトへ誘導することを目的としています。

タグ付けスパム

投稿者の投稿に、自身のアカウントをタグ付けし、投稿を通して自身のプロフィールに誘導することを目的としたスパムです。

対策方法について

投稿を通報する

Instagramのスパム対策のひとつが、投稿を通報することです。投稿している画面の右上にある「・・・」をタップし、「報告する」を選択して、「スパムである」をタップすれば完了です。

ユーザを通報する

ユーザを通報する方法も対策のひとつです。スパムを送ってくるアカウント画面を開きます。アカウント画面の右上にある「・・・」を押し、「報告する」をタップします。すると、選択肢に「スパムである」が表示されるので、そこをタップします。そうすると、ユーザを通報できます。

ストーリーズから通報する

ストーリーズから通報するには、ストーリーズが流れている画面の右下の「・・・」をタップします。次に「報告する」を選択し、「スパムである」をタップします。これで通報完了です。

タグ付けされた投稿からタグを削除する

タグ付けスパムには、タグを削除することで対策になります。マイページの「あなたが写っている写真」から該当する写真をタップし、「タグを削除」を選択するだけです。

ユーザをブロックする

通報以外にも有効な対策が、ユーザをブロックすることです。フォロワーの中からブロックしたいアカウントを選択し、画面右上の「・・・」をタップして「ユーザをブロックする」をタップすれば完了です。

スパム被害にあわないために

スパム被害にあわないためにできることは、
  ・知らない人からのメールやメッセージ、コメントには反応しない
  ・怪しいリンクはクリックしない
  ・記事を読むのにアプリが必要なものは避ける
といった初歩的なことです。
とにかく知らない相手や身に覚えがないものに対しては無視することが一番の対策といえるでしょう。

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まとめ

スパムは迷惑行為です。
現在では、電子メールのみならず、InstagramやTwitter、フェイスブックといったSNSでもスパム行為は横行しています。知らない人や怪しいと思ったメールやメッセージは無視して、クリックしないようにしましょう。

発行元:NECフィールディング編集部

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