テレワークにおける快適な勤務環境の作り方とは?
注意点やセキュリティ面についても解説!

テレワーク環境とセキュリティ対策

「離れたところ」を意味している「tele」に、「働く」という意味の単語である「work」を組み合わせたテレワーク。ただ単に、オフィスとは離れた場所で働くという意味だけではなく、パソコンやインターネットなどのICT(Information and Communication Technology/情報通信技術)を活用することが定義されているため、導入する場合はセキュリティ対策も整える必要があります。

テレワークに必要なもの

テレワークをするには、パソコンをはじめ、タブレット端末、スマートフォンなどといったデバイスのほか、インターネットに接続できるネットワーク環境が必要です。

そのため、自宅でテレワークを行う場合には、企業のオフィスと同様のICT機器を自宅に導入するだけでなく、オフィスと同様のセキュリティ対策も行わなければなりません。

テレワークで必要といわれるものをいくつか紹介します。

無理のない姿勢をキープできる高さと、適度な広さの机がまず必要です。一般的には高さは72cm程度が良いとされています。机の奥行きは、PCやモニターの大きさや書類作業の有無などに合わせて選びます。キーボードやマウスを置くことができるキーボードスライダーがあれば、より便利です。

デジタルデバイス(PC)

まず必須となるのが、業務用のデバイスです。ノートPCを持ち帰らせる、デスクトップPCとモニターを配送するなどして、会社から支給しましょう。
個人所有のPCを業務利用させるBYODは、あまりおすすめできません。業務外のデータがあることによる業務効率低下が考えられること、そして情報セキュリティの観点でも問題があるためです。

ビデオ会議用ツール

テレワークに欠かせないビデオ会議には、PC備え付けのカメラとマイクを使用することもできますが、外付けのWebカメラとマイクを用意するとより高品質な通話が実現できます。オンライン商談を行う営業職など、通話品質が仕事の成果に直結する従業員にはぜひ支給したいところです。

ネットワーク

テレワークでは、インターネットなどのネットワークを介して企業のシステムや他のビジネスパーソンと接続して仕事を行います。そこには必ず基盤としてのネットワークが必要です。
ネットワークは企業内のネットワーク環境、個人の家庭でのネットワーク環境、両方の整備が必要です。
また、各個人の家庭でも快適なネットワークが必要です。ポータブルWi-Fiを支給する、通信費を会社で負担するなどして、安定、高速、セキュリティの3つの観点を確保しましょう。

ここで紹介したもの以外にも、テレワークを行う際に必要となるものはあります。
以下の記事でも紹介しているので、参考にしてください。
テレワークに必要なもの6選

テレワークのトラブル、注意点

テレワークを導入する前に、想定されるトラブルや注意点を押さえておきましょう。

情報漏えいの可能性

オフィスのインターネット回線のセキュリティレベルと比較して、自宅のインターネット回線はセキュリティレベル的に強固ではありません。そのため、パソコン自体にはセキュリティ対策ソフトがインストールされていても、自宅のネットワークに接続されているIoT機器などが不正アクセスされ、情報漏えいする可能性は否めません。

ウイルスやフィッシングメール

パソコンにセキュリティ対策ソフトをインストールしていても、メール本文内のリンクや添付ファイルの開封などでウイルスに感染したりマルウェアをダウンロードしたりする、フィッシングメールや標的型攻撃メールは防ぎようがありません。

また、スマートフォンやタブレットなど、私物のデバイスを仕事に利用にした場合などでも、マルウェア感染のリスクがあります。自宅でテレワークをする場合には、自宅にもオフィスと同様のセキュリティ対策を講じる必要があります。

コミュニケーション不足

テレワーク導入により、従業員間のコミュニケーションが取りにくくなる可能性があります。コミュニケーションが取りづらくなることで「従業員が孤独感をおぼえる」「テレワークにストレスを感じる従業員がでてくる」「業務を理解されづらくなる」などの問題が出てくる可能性があります。

リモートワークによるコミュニケーション不足の原因・対策については以下の記事で紹介していますので、参考にしてみてください。
リモートワーク下におけるコミュニケーション不足を解消するためのポイント

テレワークのセキュリティ対策とガイドライン

前述したトラブルが起きないようテレワークを行うためには、総務省が策定している「テレワークセキュリティガイドライン」に則り、セキュリティ対策を施していくことが求められます。

テレワークセキュリティガイドライン

「テレワークセキュリティガイドライン」とは、企業がテレワークを実施する際のセキュリティ上の不安を無くし、テレワークを安心して導入・活用するための方針として、発表されたものです。テレワークを導入する際のセキュリティ対策の考え方や対策例を示しています。

対象は中小企業を含む全企業になっており、システム管理者のほか経営層や従業員などを含めた幅広い層に向けられています。

テレワークのセキュリティ対策

企業がテレワークを導入するにあたって、まずは従業員に対してテレワーク時のルール策定と周知を徹底しましょう。セキュリティ対策ソフトウェアのインストールを徹底するほか、許可していないソフトウェアは「インストールしない」「利用しない」、OSやソフトウェアのセキュリティアップデートは常に行う、などを徹底することが重要です。

また、これまで従業員に対してセキュリティに対する研修や啓蒙活動を行っていたとしても、テレワークに即した内容に更新することが大事です。研修や啓蒙活動はオンラインで行っても良いでしょう。

そのほか、不正アクセスを防ぐために、推測されやすい安易なパスワードや、同じパスワードの使い回しは避け、パスワードマネージャーなどで生成するようにしましょう。ルーターなどのネットワーク機器も同様に、パスワードを複雑化しておくことが必要です。

その他にも厚生労働省が「テレワークの適切な導入及び実施の推進のためのガイドライン」を公開しているので、参考にしてみてください。
厚生労働省ホームページ「自宅等でテレワークを行う際の作業環境整備」 ※外部サイトへ移動します

テレワークにおけるITシステム環境

リモートデスクトップ方式

事務所にあるPCをテレワークで使用するPCから操作・監視する方式が「リモートデスクトップ方式」です。リモートデスクトップ方式で接続すると、事務所にあるPCにファイルなどが保存されるため情報漏えい対策になります。

事務所にあるPCに接続をして利用するため、事務所にあるPCの電源が落ちた際やフリーズした際には、事務所にあるPCを再起動する必要があります。
トラブル発生時に事務所へ赴く必要があるため、事務所のメンバー全員が在宅勤務をする場合には注意が必要です。

仮想デスクトップ方式(VDI)

サーバにある仮想デスクトップへ、リモートワークで使用するPCから遠隔でログインして利用する方式です。オンプレミス型と呼ばれることもあります。

自社のセキュリティポリシーに合わせた形でインフラ構築ができるため、高いセキュリティレベルを保ったうえで、リモートワークを実施することができます。その代わりに、仮想デスクトップをはじめとした環境構築が必要なため、構築の時間と費用がかかります。
長期的にリモートワークの実施を検討している場合は「仮想デスクトップ方式(VDI)」が最適でしょう。

「クラウド型アプリ(DaaS)」を利用すれば、自社でサーバなどのインフラ環境の構築を行わずに「仮想デスクトップ方式」を取ることも可能です。
「クラウド型アプリ(DaaS)」は、サービス費用などのランニングコストがかかり、導入後のカスタマイズ性は低いというデメリットがありますが、規模を柔軟に拡張・縮小可能なため、一時的に利用したい場合などにおすすめです。

テレワークならNECフィールディング

NECフィールディングでは、セキュリティ対策を行うことで快適にテレワークを進めていくことができるサービスやツールを用意しています。

  • LanScope An
    利便性を落とさずにセキュリティリスクを軽減し、安全で快適なスマートデバイス活用を実現するツールです。デバイスの位置情報の把握や、遠隔でのロックやワイプを実行し情報漏えい防止になるほか、PC・スマートフォン・タブレットなど、デバイスが混在した環境でも管理できるため、管理者は資産管理を簡易にすることができます。
  • SKYSEA Client View
    IT資産の運用管理やセキュリティ管理のほか、労務管理や意図しないファイル持ち出しの早期発見支援といった機能を「オールインワン」で搭載するソフトウェアです。企業内の膨大な数のクライアントPCやIT機器、ソフトウェア資産管理を一元管理できることで、IT資産の有効活用を支援するほか、より安全な情報セキュリティ対策を実現します。
  • beat/active サービス
    多層防御による強固なセキュリティシステムをオールインワンで手軽に提供してくれるサービスです。オフィス外でも高いセキュリティを発揮する仕組みの構築や、拠点間を安全につなぐVPNの構築に対応しているので、テレワーク時のセキュリティ対策に有効です。

テレワークのまとめ

テレワークを導入してトラブル無く運用していくためには、会社全体でセキュリティ意識を向上させることが必要です。セキュリティ対策についての研修を行ったり、テレワークを円滑に進めるために方針を整理したりするなど、従業員一人ひとりが率先して改善に関わることでトラブルが少なくなります。
セキュリティ対策については、紹介したようなツールを導入することでウイルスに感染するリスクを減らすことができるでしょう。NECフィールディングでは、テレワークの際のセキュリティ対策を支援する各種サービス・ツールを用意していますので、テレワーク導入の際はご相談ください。

発行元:NECフィールディング編集部

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