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運用設計とは?メリットや流れ、運用管理の方法を解説
システムがつねに安定して運用でき、障害にも強いことは、日常業務を円滑に進める上で欠かせない要素です。そのために必要となるのが、システムの「運用設計」です。
この記事では、運用設計の目的やメリット、運用設計を進める流れや管理方法について紹介します。
運用設計と開発設計の違いとは?
運用設計と「開発設計」はよく似た言葉ですが、意味は明確に異なります。
開発設計
システムの機能や仕組み、提供可能なサービスなど具体的な内容を設計するものです。
運用設計
システムの利用者、利用時期、利用場所、利用目的を考慮し、それらに合わせていかに安定したサービスを提供するか設計を行うものです。
運用設計の目的は、障害発生時の対処やライセンスおよびアカウントの管理、定期メンテナンスの実施に関することなど「システムを常時安心して快適に利用できる状況の設計」と考えると良いでしょう。
運用設計を行うタイミング
運用設計を行うタイミングとしてベストな時期ですが、システムの開発設計を行うタイミングで同時に行うと良いとされています。運用設計時には、開発設計の詳細や資料の参照が必要となるためです。
また、運用の変更や運用ツールの新規導入・改変、監視方法の変更が行われる際にも実施しましょう。
運用設計のメリットとは?
運用設計を行うメリットには、以下のようなものがあります。
- ・運用を円滑に開始できる
- ・障害の発生を防止できる
- ・万が一障害が発生しても早期に対応できる
- ・運用の効率化を実現できる
- ・運用に関する知識やフローを周知・共有できる
運用設計を行うことにより、スムーズかつ安全な運用が実現できます。
運用設計で検討すべき項目
運用設計を行う際には、以下の項目を事前に検討の上で設計を行います。
運用設計の基本方針
運用設計の概要や目標、設計に必要となる要素や計画などを決めます。その際には開発設計の詳細や設計書の参照が欠かせないため、基本的には開発設計と並行して最初に策定します。
対象システムの詳細
システムの利用方法や利用者、用途や提供サービス、稼働日時や繁忙する時間帯などを詳細に定義します。
運用設計の流れ
運用設計は、以下のような流れで行いましょう。
1.計画と提案
先述した検討事項をもとに運用設計の計画を立て、クライアントへ提案します。
2.ヒアリング・要件の設定
クライアントとの詳細なヒアリングを行い、運用の要件を設定の上まとめます。
3.運用設計に着手
定めた要件のもと運用設計を行い、設計に関する書類を作成します。
設計時には以下のように優先順位を設定し、上位概念から決定します。
- 1.運用目的
- 2.必要な環境や要件・管理項目
- 3.運用体制
このようにおおまかな設計項目がまとまったら、さらなる詳細を設計します。
4.テスト・運用開始
運用設計をもとにテストを実施し、フィードバックと修正を行います。テストの通過後に、実際のシステム運用を開始します。
運用設計の管理方法
1.運用設計の管理対象とは?
運用設計の管理対象とは、安定稼働のため管理や監視が必要なシステムの構成要素を指します。例えばWeb系システムであればインターネット環境や各種サーバ、OSやファイアウォールなどのセキュリティが対象です。
2.運用設計をする上で定期的に行うべき作業
運用設計の上で定期的に行うべき作業もあります。日次、週次、月次、年次など決められた時期に必ず実施する作業が含まれます。具体的には定時ジョブの実行とレポートの作成、定期的なリリースやログの管理、バックアップ作業や定期メンテナンスなどです。
障害発生時の対処方法の設計
万一システム障害が発生した際の対処方法も、運用設計に含める必要があります。
- ・障害の判定基準
- ・障害発生時の連絡先と連絡方法
- ・対応レベルと対応フロー
- ・具体的な対応手順
- ・対応にかかる時間の目安
- ・監視ツールとその仕組み、ログイン方法 など
詳細まで具体的な項目を設定の上、設計を行いましょう。
運用設計を行う際の注意点
運用設計を行う際の注意点には、以下のようなものが挙げられます。
可用性の優先
障害によるサービス停止などのトラブルを可能な限り回避できる運用方法とし、システムの高い可用性が担保できる点を重視した設計を行いましょう。
機密性の維持
システム運用において情報漏えいなどが発生すると、企業の存続にかかわる大きなリスクを招いてしまいます。運用設計においても、高い機密性を維持することを意識しなければなりません。適切なセキュリティ対策やアクセス制限、ログ収集による監視や脆弱性への即時対応など、詳細な仕様を定義しておきましょう。
まとめ
システムはそれ自体が優れていることにとどまらず、トラブルなく適切な運用が常時行えることもその有用性に直結します。システム開発とともに、リスクを回避しながら安定した運用が行えるよう、詳細な運用設計を行ってシステムの総合的な品質を高めましょう。
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- 発行元:NECフィールディング編集部
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