2019年5月14日
遠隔支援で現場スタッフをサポート
IT技術の発達により、IoTやICTを利用して遠隔地から業務を支援するサービスが増加しています。背景には、ITの進歩と、少子高齢化に伴う人手不足や働き方改革に対応するための生産性向上への強いニーズがあります。
今回は、幅広い業界から高い注目を集めている「遠隔支援サービス」について紹介します。
遠隔支援とは
遠隔支援とは、インターネットを経由した遠隔地での作業、技術支援などを行うサービスを指します。カバーする業務範囲は広く、ものづくりや作業現場などへの問題解決の支援、業務用ソフトウェアやハードウェアに関する不具合対応、販売サービス業務のオペレーションの支援など多岐にわたっています。
使用される端末
遠隔支援を受けるためには、受け手の状況を送信し、支援を受け取るための端末が必要です。具体的にはPC、タブレット、スマートグラスのようなウェアラブル機器など多様な端末が用途に応じて選択されます。
これらの端末を用いると、ネットを経由して必要な情報を適宜送受信できるため、紙媒体の重たい資料を持ち歩く必要はありません。現地でのオペレーションを支援するために、カメラやマイクの他、必要とされる各種センサー類を備えたモバイル端末が利用されます。
近年増えている現場作業への支援では、作業者の負担を減らすためにスマートグラスなどのウェアラブル端末が利用されるシーンも増えてきました。スマートグラスを利用すると、作業者は両手を空けて作業を行いながら画像と音声を用いて状況を説明し、支援者は必要な作業指示やマニュアルをスマートグラスのモニターに投影する事も可能です。
遠隔支援によるメリット
それでは遠隔支援に関するメリットについてご紹介します。
①遠隔地の現場への総合的なサポート
現場作業への支援の例としては、スキルや経験の不足する現場作業員に対して熟練者が遠隔から指示すると言った利用方法が用いられています。端末はウェアラブル端末やタブレットなど、現場の作業に邪魔にならないよう操作しやすいもので指示が送られます。こうした作業内容の管理は、属人的な業務や無駄を排除し、作業品質を向上させ効率化につながります。
また、未熟な現場作業者の誤った判断による二次被害や手戻りを最小限に抑えることができます。
②迅速な保守業務が行える
遠隔支援はICT(情報通信技術)を利用して、支援者が現場の状況をリアルタイムで確認できます。そのため、急な不具合や障害への対応を行う際にも、最新の情報に基づいて支援者が的確な判断指示を出せるため、緊急時の初動対応を素早く適切に実行できます。また、急なトラブルでなくても、保守業務や点検作業でも遠隔支援を受けることができるので作業効率も向上するでしょう。
③コスト削減
これまでであれば、遠隔地で障害が起きた場合は専門家が現地へ移動して対策するための時間とコストが発生していましたが、移動の必要が無くなるため移動コストや時間ロスなどのリソース削減に役立ちます。
④記録分析
遠隔支援を行った際の映像やデータは記録として残す事ができるため、正確な分析や振り返りも可能です。障害発生状況の記録、フィードバック、改善と言った一連のサイクルをスムーズに進められます。
遠隔支援は作業品質や生産性の向上解決策としておすすめ
遠隔支援は通信技術の革新を背景に作業者の作業品質や生産性の向上解決策として期待されているサービスです。労働人口減少に伴う慢性的な労働力不足を解決するためには、さらなる生産性向上や効率化が求められるでしょう。これらの問題解決を模索されているのであれば、ぜひご相談ください。