2020年8月28日エヌデック株式会社様

DATA
エヌデック株式会社


設立:1960年10月
資本金:9000万円
代表取締役:齋藤 清貴氏
社員数:178人(2020年度)

 

2020年で創業60周年。電源・通信・空調などのICTインフラの工事に加え、ネットワーク・セキュリティのITインフラに関する設計、施工、保守をトータルサービスとして提供する事業を展開。2002年1月からNECフィールディングの100%子会社となる。

電源設備やネットワークの設計・工事を主力に全社一丸で事業拡大

NECフィールディングの子会社として、電源設備やネットワークの設計・工事・保守サービスを 展開するエヌデック。創業60周年を迎え、IT機器のキッティングなどを通じて、NECグループ以外の大手企業との協業も広がっています。

2002年からNECフィールディングの傘下に

――エヌデックが手がけている業務と強みを教えてください。

齋藤 エヌデックは、もともと電気部品や電源装置を製造販売していた日本電気精器直系の工事会社として発足しました。電源関係の工事では、メインフレームがコンピュータの主力だった時代から、設計、工事、保守サービスまで手がけていた実績があります。その後、オープン化が進みコンピュータの 技術は大きく変化し、必要な電源回りの設備工事に加えてネットワークの設計・工事から保守サービス、またオフィス環境の変化に合わせた工事も担当するようになりました。近年はデータセンター向けの電源工事と空調工事案件も増加しています。ITに関係する業務では、コンピュータおよび関連機器、POS装置などのキッティングも手がけています。2002年からNECフィールディングの100%子会社となり、NECフィールディング経由の案件が主体となっていますが、それ以外にも他社チャネルへの拡大を図っており、NECグループ以外の事業も展開しています

広瀬 私が所属しているサービス事業本部は、NECグループと連携したビジネスを中心として顧客サービスを統括するセクションです。事業体制としては、2020年4月に組織改編を行い、本社地区においては従来のエリア軸から機能サービス別の組織へ変更し、工事サービス部、ITサービス部、展開 サービス部、マルチベンダーサービス部の4つを置く体制となりました。工事サービス部はLAN配線と電気設備など、小規模から大規模まで各種の設計・工事に対応します。導入提案から工事設計、施工、動作確認、保守サービスまで一貫し て対応できるのが強みです。
 展開サービス部は全国チェーン展開されているお客さまのLAN配線と電気工事や機器設置作業などの現場対応ならびにプロジェクトマネージメントを担当する部門です。ITサービス部はサーバやパソコンを導入する際に、OSや標準的なアプリケーションのインストール、お客さまから依頼されたアプリケーションのインストールや動作確認、固定資産管理のた めのラベルシールの貼付なども行います。マルチベンダーサービス部はお客さまのニーズに応じて、NECグループ外のシステム構築を手がける部門です。昨年はキャッシュレス対応や消費税の引き上げでPOSの更新案件が増えました。

影山 エヌデックの売り上げの約8割をNECフィールディングやNECグループ関連の事業が占め、それ以外は2割程度というのが現状です。その2割の領域をさらに拡大していくのが自立事業本 部のミッションです。お客さまの話を聞き、希望に沿った最適な製品やソリューションの提供をしていきます。自立事業本部は、3つの部門からなり、直販事業の開拓を担う営業部、社内外へ技術支援を行う技術部、社内のITベースの経営改革を推進する経営システム部を置いています。経営システム部の前身は社内の情報システムを担当するIT推進部という名称でしたが、働き方改革でのワークスタイルの変化に加え、今後事業を拡大していく上で、営業活動、現場作業の効率化、適正業務遂行の促進など、経営基盤をITシステムによって改革していく必要があることから、経営システム部という名称に変更し担当業務も広げた形になっています。
 当本部は組織部署名に〝自立〟という言葉を入れており、新たなビジネスを開拓して売り上げと利益拡大への貢献が求められています。そのため、チャネル戦略を強化していく考えです。これまでお付き合いのある提携企業やSIer、代理店などと連携を深めていくことになります。

再エネ、BCP対策など環境エネルギー分野も開拓

――省エネルギーや再生可能エネルギーのビジネスも手がけていますね。

齋藤 再生可能エネルギー領域(主に太陽光発電)にも注力してき ましたが、市場はFITの縮小で大規模な太陽光発電設備による売電事業案件がほぼ終息しつつある状況です。ただSDGsやスマートグリッドが注目される中、省エネと温暖化対策で自家消費型の太陽光発電設備は着実に増えていくと予想されます。NECフィールディングも太陽光発電設備の構築から保守・運用に力を入れているので、我々もこれまでのノウハウを生かして事業は継続していきます。

影山 省エネの一環として、交流モーターで発生する高調波が原因 となるエネルギーロスを抑制する装置「シガセイバー」を扱っています。ただ、省エネ効果で即効性がないのでお客さまになかなか理解されない点が悩みですね。導入事例はありますので、粘り強くお客さまに訴求していかなければならないと考えています。

広瀬 当社のエントランスに実物を展示していますが、BCP対策などに有効な牽引式の移動電源車も扱っています。災害時にIT機器に供給する電源や、公共機関・避難所用の補助電源確保に役立つ商材です。災害が頻発することで、問い合わせは増えていますが、なかなか実需に結び付かないのが頭の痛いところ。しかし災害対策は喫緊の課題ですから、これからも提案していくつもりです。

齋藤 新型コロナウイルス対策も急務です。テレワークの浸透で、オフィスの縮小やサテライトオフィスの設置という話もよく聞かれるようになりました。その際には電源設備の最適化やフリースペース化によるLANの再構築などの工事が必要になります。ウィズコロナやポストコロナといわれる中で、お客さまの課題を見据えて最適なオフィス環境を提案していこうと思います。

40代の中堅社員を幹部に積極起用

――今後、エヌデックの発展拡大での課題は何でしょうか。

齋藤 社会情勢や市場の変化に迅速に対応していくことです。今回、多くの企業で緊急避難的にテレワークを導入していますが、当社は現場があるのでそれができていない。一方で社員の健康は大事ですから、なるべく少ない人数で作業品質を落とさずに対応できないか、あるいは現場作業を担当する技術者の感染リスクを極力抑えるために直行直帰できる体制にできないか、などの課題があります。
 人材の確保も重要です。新卒で採用して優秀な技術者として育成するだけでなく、スキルを持った人材の中途採用を継続していきます。技術者育成のための教育・研修を行う体制や設備を備えていることや、NECグループ企業という点は安心感に繋がり採用のアピールポイントになっています。全体で約180人の小さな所帯なので、社内の風通しもよく明るい社風という点もアピールポイント。実際に定着率も高いんです。今、平均年齢は41歳ですが、人財の抜擢により事業本部長や各部の部 長の低年齢化が進み40代の中堅社員が占めるようになってきました。ベテランのノウハウやスキルと若い社員の活力の融合が会社を元気にしていく上で重要です。
 NECフィールディングにとってのエヌデックは、機能分担会社という役目を担っています。これからもNECフィールディングの各拠点と協力して、全国規模で親会社のビジネスをサポートすること、それから自主独立のビジネスの拡大を積極的に図っていくことが我々の価値を高めることにつながると考えています。

部門紹介

ファシリティ事業部

 

横滝 知也

マルチメンテナンス事業部
ファシリティ事業部
ファシリティ事業部長

ファシリティ事業部の主な役割は、工事事業の安全や遵法にかかわる統制、中・大型工事や難易度の高い工事案件の対応および再生可能エネルギー(太陽光発電)事業の推進です。エヌデックとは上記の全てにおいて連携して取り組んでいます。特に最近は安全や遵法に関する情報共有会を毎月開催し、フィールディンググループの工事品質向上に共に取り組んでいます。今後は、安全ハンドブックの共同制作を計画しており、工事マニュアルの共通化も図ります。

 

  • ※この記事は、当社発行の広報誌ふぃーるでぃんぐ146号に掲載したものです。
    ※記載されている役職等の情報につきましては、2020年8月28日時点のものです。
    ※記載されている製品名は各社の商標または登録商標です。

NECフィールディングへのお問い合わせはこちらから

人気記事ランキング

Copyright © NEC Fielding, Ltd, 2023. All rights reserved.