2016年6月15日第1回 九州中央オートオークション様〈福岡〉大規模太陽光発電設備導入事例
傾斜30度の法面※に太陽光パネルを設置
--福岡県古賀市にあるKCAA福岡でもメガソーラーを設置し、2015年の春から発電を開始しています。このプロジェクトはNECフィールディング九州支社に発注されています。
大峰 KCAA福岡は、カープール用地として5万7000平方メートルの土地を保有しています。そこは山林を切り開いたところなので、傾斜が30度近い法面があるのです。この法面をなんとか有効活用できないかと考え、太陽光パネルの設置を決めました。この法面は南側を向いており、日当たりもよかったので、ちょうどいいだろうと。
取引先の銀行に相談したところ、NECフィールディングを紹介されたのがきっかけです。銀行はNECという技術力とブランドの信用力もあって紹介してくれたのだと思いますが、それがよかったと考えています。
豊丸 当初は、傾斜地に太陽光パネルを設置するのは技術的に難しいと聞いていました。1メガワットの発電を想定して3800枚以上の太陽光パネルを設置したのですが、法面は傾斜しているので工事用の重機を入れることができません。そこを工夫して、事故や怪我もなく予定通りに工事が進んだことに、まず安心しました。
大峰 法面は30度程度の傾斜があり、人が立って作業するのは大変です。しかもカープールにはオークションに出す中古車が入荷してくるので、工期が長引けば本業に影響が出てしまいます。しかし、NECフィールディングならできるだろう!と信頼していましたよ(笑)
※法面(のりめん):切土か盛土によって作られる人工的な斜面
法面の斜度は30度近い。工事では重機が使えず、工夫を要した。
--工事のスケジュールはどのようなものでしたか。また、完成後の稼働状況は満足できるものでしたか。
豊丸 2014年の9月に正式発注して雑木林の伐採や造成工事を行い、年末から2015年の年明けにかけて架台の設置や太陽光パネルの据え付け、ケーブル工事や電気設備工事を行い、3月には配線工事や調整に入り、4月から発電を開始しました。2015年の春は九州地方は好天が続いたので、想定した以上の発電量を得ることができました。
大峰 最初から高い発電効果が出て、非常に満足しました。KCAA福岡の社員には、「太陽光発電は文句も言わずにいっぱい働いてくれるね」と冗談を言えるほど、好成績だったのがうれしかったですね。南向きの傾斜を利用したことと、玄界灘から吹いてくる風が太陽光パネルを冷やす効果をもたらしたことで、発電効率が上がったようです。
傾斜地での設置に自信今後も増設を進める
--太陽光発電では、日照時間が発電量を大きく左右しますが。
大峰 最初が好成績だったので喜んでいましたが、夏場は雨が続いたので発電量は下がりました。毎日の天気が気になりましたよ。
豊丸 社長の顔色も天気で変わるんですよ(笑)。よい天気が続くと機嫌がよいのですが、雨が続くと冗談も言わなくなります。(笑)また2015年は九州に大型の台風が上陸したこともあり、太陽光パネルが飛ばされるのではないかとヒヤヒヤしました。
長谷川 太陽光パネルを設置した場所では、動物の被害にも困っています。造成した山林がカラスのすみかだったらしく、今でも小石を太陽光パネルの上に落とすなどのいたずらをするのです(笑)。また、イノシシが出てきて太陽光パネルの支持脚の根元を掘ったりもします。日当たりの良い斜面なので、雑草が伸びてくるのも早い。毎朝巡回して、週1回は草刈りなどのメンテナンスを行っています。きれいに草を刈った後は、爽快な気分ですよ。
--今後も太陽光発電設備の設置を検討されているそうですね。
大峰 傾斜地でも設置できることがNECフィールディングのおかげで分かりました。メガソーラーを設置できる場所がまだ4~5カ所はありますので、太陽光発電設備を増設して地球温暖化防止に貢献していく自信にもなりました。
長谷川 原因不明で発電量が落ちるときがありました。そうした場合でもNECフィールディングに電話すれば駆け付けてくれたり、適切な回答をもらえたりするので助かっています。
豊丸 社社長は増設に意欲的ですし、KCAA福岡の発電効率の高さを考えれば、非常に楽しみです。NECフィールディングからは、これまで以上によりよい提案をしてもらいたいと思っています。
半下石 譲
NECフィールディング
ビジネス開拓本部
環境エネルギー推進部エキスパート
太陽光発電設備の受注案件が増える中、最初は手探り状態でしたが勉強や調査を重ねてきました。KCAA様の太陽光発電設備は、初めて傾斜地に太陽光パネルを設置するという事業でした。難しい案件だからこそチャンレンジしがいもありました。

坂本 昌文
NECフィールディング
九州支社営業部
公共ソリューション課エキスパート
KCAA様は今後も太陽光発電設置を積極化していくとのお話です。今回の実績を基に、さらにお客様によりよい提案をさせていただき、これからも太陽光発電設置に加え今後の保守サービスについてもご紹介していきたいと考えています。

太陽光発電の案件増に対応
九州支社営業部は2015年7月に発足し、九州全県(沖縄除く)が担当エリアです。営業部は公共ソリューション課と産業ソリューション課があり、総勢23名で営業活動を行っています。
2013年度下期から太陽光案件に携わり、10カ所の発電所を竣工してきました。現在では、ビジネス開拓本部から3人の支援をいただき、九州以外のエリアにも活動の幅を広げています。
今後は、太陽光以外の新エネルギー領域にも挑戦して案件拡大を目指していきたいと考えています。
もともとセキュリティとネットワークが得意領域でもありますので、お客さまのもとにうかがってセキュリティのコンサルティング・教育からツールの導入までを行う案件も増えています。さらにマイナンバー関連でパソコンやネットワークの仕事も増えており、当分は忙しい日々が続くと覚悟しています。
中本 秀雄
NECフィールディング
九州支社 営業部長
太陽光発電についてはノウハウを蓄積しており、九州支社の強みであるだけでなく、NECフィールディングとしての強みにしていきたいと考えています。

右から株式会社九州中央オートオークション 代表取締役 大峰 高氏、
株式会社九州中央オートオークション 常務取締役 豊丸 美行氏、
株式会社九州中央オートオークション オークション業務部 長谷川 豊氏。
※この記事は、当社発行の広報誌ふぃーるでぃんぐ133号で過去に掲載したものです。
※記載されている役職等の情報につきましては、2016年3月25日時点のものです。
※記載されている製品名は各社の商標または登録商標です。
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