2021年8月23日第17回 非ICT機器保守サービス

全国をカバーする拠点を有効活用し、非ICT機器の保守業務を拡大

企業にとって、自社で全国規模の保守体制を構築するのは至難の業。そこで、全国361カ所の拠点を持つNECフィールディングでは、24時間365日稼働のコールセンターや保守ネットワーク、パーツ倉庫など保有するアセットを活用して、さまざまな非ICT機器の保守サービスを提供している。

 

メーカーからのアプローチが増える

IT仕事人 鶴田遥

 NECフィールディングで非ICT機器の保守サービスを担当するマルチメンテナンス事業部は、現在100人超のスタッフを擁する。

「NECグループ企業ということで、最初は〝ICT専門でしょ?〟と言われますが、361カ所のサービス拠点を持っていることなど、当社の強みをご説明すると、興味を示してもらえます」と、相手の先入観を取り払うことからスタートと小泉亮マネージャーは話す。

「2014年度に営業活動をスタートした時はわずか6人。その後、非ICT分野のメンテナンス契約が増え、サービス営業本部となり、今の事業部体制まで大きくなりました」と、入社以来、非ICTの営業一筋の特定業種サービス営業部の鶴田遥は話す。

「以前の営業は、展示会に出展しているメーカーのブースに出向いてサービスの説明をしたり、メーカーのウェブサイトに投稿したりというスタイル。それが最近はメーカーさんから当社のウェブサイトへ問い合わせがくるようになりました」(鶴田)。自社製品の保守体制をどう構築しようか困っている企業がアクセスしてくるケースが増えているという。

高齢化、人手不足、コロナ禍などが要因

 保守部門を縮小したり、アウトソーシングしたりする大手メーカーも増えており、それらの企業の受け皿にもなっています」(小泉マネージャー)。メーカーの保守員の高齢化や採用難による人手不足、コロナ禍で稼働人数が減少していることなどで、従来の保守体制を維持できないメーカーが増えているという。

 2020年4月から、「フロン類の使用の合理化及び管理の適正化に関する法律」(いわゆる「フロン排出抑制法」)が施行。フロンを使っている空調機器や冷蔵・冷凍機などの点検義務が強化・適正化され、使用している企業では対応できない場合、機器を製造したメーカーへ点検の代行を依頼するが、メーカー自前の保守員ではカバーしきれなくなっている。「そうした法律改正など時代の変化が事業拡大のチャンスと考えています」(小泉マネージャー)。

 もっとも、さまざまな非ICT分野の機器が増えれば、それに対応したスキルも備えておかなければならない。対象となる機器は千差万別。「当社のサービス拠点は全国にあるので、全国に導入されている機器の保守に当社はぴったりです」(鶴田)。

手順書やマニュアルを綿密に作成

 保守サービスでは、最初に対象製品がどこでどれくらい使われているかの情報を提供してもらう。次に修理や保守の手順書などマニュアルを作成し社内体制を整備。そしてカスタマエンジニアのトレーニングを行い万全の体制を整えた後にスタートとなる。

非ICT機器保守サービス

「作業内容や条件によって変化しますが、数週間で体制ができる場合やプロジェクトを立ち上げ数カ月かけて取り組む案件もあります」(鶴田)と、自信を持って保守できる体制を構築する点を強調している。「その期間中に実機確認も行います。技術担当の事業部メンバーが、お客さまの説明にはなかった修理のポイントなどを実機を通じて見極めるのです」(小泉マネージャー)。

IT仕事人 小泉マネージャー

 手順書作成も入念に行う。「お客さまの業界では普通に使われている用語の中には一般的ではない技術用語もあります。一つひとつの用語に気をつけるだけでなく、実際に機器を綿密に調査して、必要ならば分解もさせてもらって細かくチェックします。このように細かい点まで吟味して手順書を作成します」(小泉マネージャー)。

 保守作業を行うにあたっては、お客さまからの信頼も重要だ。
「講習を受けたカスタマエンジニアには技術認定を付与し、その資格を持ったカスタマエンジニアが保守作業を行うようにしています」(小泉マネージャー)。手順書やマニュアルはデータ化し、カスタマエンジニアはタブレットでそれを見るようにしている。これは、紙の手順書などは紛失や置き忘れなどのリスクがあるためだ。また、現場作業ではスマートグラスを使うケースもあり、保守作業をバックアップする体制も整備している。

 機器によっては資格を必要とする場合もあり、NECフィールディングでは必要な資格取得を推進している。医療用などX線検査機器などの保守・修理に必要な「X線作業主任者」はその一例。「ほかにもフロン排出抑制法対応で冷媒フロン類取扱技術者の取得を進めています」と、自身もその資格取得の研修を受けている鶴田は話す。

 フロン関係の有資格者は70人以上を数える。技術スキルはもちろんだが、そうした資格取得者を増やすことも安心・信頼の醸成に役立つといえるだろう。

スモールスタートで始まり高品質で信頼を得た事例も

 NECフィールディングの保守業務の品質や技術が認められ、契約拡大につながるケースも多い。例えば、調理ロボットのメーカーからは、「最初は数十台の保守というスモールスタートでしたが、保守の品質が評価されて、チェーン店の多くの調理ロボットの保守をまかせてもらえるようになりました。メーカーの評価だけでなく、それを利用している外食チェーンからも高い評価をいただいています」(小泉マネージャー)と、自信を深めている。

「今後は、保守に資格が必要な機器にも積極的に挑戦し、競争力を強化していきます」とチャレンジ精神が旺盛な鶴田は話す。小泉マネージャーは、「資格者が増えているので、フロン関連の受注を増やしていきたいですね。例えば、新型コロナのワクチンで話題になっている医療用の冷凍保管庫の保守でも、当社の技術力を活用いただけるようになればと思います」と、力を込めて話す。

非ICT機器保守対応例

IT仕事人ファイル

鶴田 遥

マルチメンテナンス事業部
特定業種サービス営業部

2017年度入社。入社以来、非ICT分野の営業一筋。仕事を通じさまざまな業種のメーカーやユーザーの担当者との会話が増えることで、「興味の対象が広がっている」とか。例えばカフェや美容院に入っても、どこの会社のどんな機械を使っているかに目が行く。「新しもの好き」という社内評も。

小泉 亮

マルチメンテナンス事業部特定業種
サービス営業部マネージャー

1989年に旧NECホームエレクトロニクス系のNEC商品サービスに入社し、補修部品の管理に携わる。NECグループの再編後も補修部品の管理の仕事を継続。全国の部品配備の計画や購入、デリバリーに関わってきた「部品オペレーションのプロ」だ。現在の非ICT分野のお客さまからの補修部品の在庫の相談にも的確に対応できるスキルは並ぶ者なし。

 

  • ※この記事は、当社発行の広報誌ふぃーるでぃんぐ149号に掲載したものです。
    ※記載されている役職等の情報につきましては、2021年8月23日時点のものです。
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