2018年10月18日第8回 ITサービスマネジメントセンター
月間で1万件発生するインシデントに対応
「すべてのサービスを利用しているお客さまもいらっしゃいますが、必要なサービスだけを組み合わせることもできます。要望があれば英語での対応も可能です」と、OSサービス事業部ITSM統括部の山口希主任はサービスメニューの柔軟性をアピールする。 |
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緊急時の対応も手順に則って遅滞なく着実に実施していく。「東日本大震災の際も、自家発電設備があり、それぞれのサービスを担当する社員もいたので、通常通りの対応でした。お客さまから見れば何事もなかったかのように見えたのではないかと思います。サービスを停止せずに対応できたことは、お客さまから高い評価をいただきました」(山口主任)という。
常駐型、訪問型にリモート運用サービスを追加
NECフィールディングでは、お客さま先に常駐して運用や保守を受託するサービスや、定期的にお客さま先にカスタマエンジニアがお伺いしシステムのメンテナンスをするサービスを行ってきた。
さらに、サービス拡充の一つとして、8月に「リモート運用サービス」の提供を開始する。「お客さま先に常駐したり、定期的に訪問したりというサービス形態に、遠隔から監視やオペレーションをするというメニューを加え、ITSMセンターからサービスを提供します」(山口主任)。
これにより、24時間365日運用体制の維持コストの削減や、カスタマエンジニアが駆け付けするまでの間にリモートから一次対応オペレーションをすることで、障害時の復旧時間短縮により品質向上の効果がある。
ITSMセンターを活用した保守・運用の流れ
IoTが進めば、ネットワークの先にある端末は必ずしもIT機器ではないケースも増える。NECフィールディングはIT領域以外のビジネス拡大も進めており、将来はネットワークに接続された非IT機器まで監視することが求められるだろう。これについても、「対応することを想定して、今は何ができるかを検討している段階です」(上田主任)。
さらに、山口主任はRPA(ロボティック・プロセス・オートメーション)による自動化についても、「まずITSMセンターの業務領域で導入してノウハウを蓄積し、その後にお客さまシステムの運用業務に適用することに取り込んでいきたい」と、運用業界を自動化することで「安い、早い、安心安全」なサービス提供をさらにレベルアップしていく考えだ。
岡田 正樹(おかだ まさき)氏
OSサービス事業部
ITSM統括部
エキスパート
入社以来、20数年にわたって運用一筋。2005年にITSMセンターが発足した時から関わっている文字通りのエキスパート。運用に関する様々な業務を経験し、直近ではサービスデスクのリーダーやNECの主管部門とITSMセンター間での運用改善調整、RPAの検討も担当する。「今後はPaaSやSaaSの領域や、顧客の業務システム領域の運用も対応可能とするための準備も進めていく」とサービス提供範囲の深掘りに取り組む。

上田 安希子(うえだ あきこ)氏
OSサービス事業部
ITSM統括部
主任
運用に関して技術的な領域からサポート。顧客側の環境に加えNECのデータセンターの基盤領域まで、ネットワークとサーバのシステム運用に対応している。英語窓口のサービス導入支援も担当。システムのリプレースがあれば、深夜から明け方にかけてITSMセンターに張り付いて、作業状況やリプレースした機器の稼働を監視することも少なくない。「やはり現場の緊張感がたまらない」と話す。

山口 希(やまぐち のぞみ)氏
OSサービス事業部
ITSM統括部
主任
サービスデスクで運用の経験を積み、顧客の悩みを熟知。運用サービス導入前の提案や運用設計では、顧客に納得してもらえるサービスを実現するために、標準プロセスだけでなく、個別の手順書の作成から要件定義、設計、教育、運用テストなどサービス開始までの全体に関わる。「コスト削減で標準的な手順を採用する顧客が増えている」だけに、メニュー作成などを通じて顧客に安心してもらえるサービス提供に腐心している。

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※この記事は、当社発行の広報誌ふぃーるでぃんぐ140号に掲載したものです。
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