2018年3月26日CS向上に向けての取り組み
情報共有のベースとなる「FITS」を全社に浸透
着々と進化を続けるNECフィールディングのCS向上策。その中心にあるのが「FITS」である。「フィールディング・インフォメーション・タクティクス・システム」の略語。経営トップから現場まで、「FITS」として浸透している。
これまで、お客さまの情報は保守や営業など各部門がそれぞれデータ化していた。また、データではなく口伝で申し送りするケースもあったという。経営企画部の古川眞彦マネージャーは、「情報が分散してしまって必要な部署に伝わらなかったり、役に立つ情報があるのかどうかもわからないといった状況でした」と話す。現場のCEが提案していることを、営業が重複して提案するなどのケースもあったという。
そうした状態を改善し、的確に顧客に向き合うために生まれたのが「FITS」だ。その目的は「情報の共有」。①マネジメント情報の一元化と情報共有による見える化、②業績やCSなどの目標を達成するためにキャパシティを最大限活用する効率化、③見える化された情報で部下一人ひとりを把握した支援・育成を行う見守り。この三つが「FITS」が目指すポイントだ。
現在、情報利活用のためのデバイスとして、iPadを約2000台、iPhoneも約5300台導入した。スマートグラス導入もその一環といえる。「FITSを活用して、支店ではチーム対応強化とCS向上活動を推進し、営業部門では組織的なお客さま起点の営業活動を実践します。同時に管理者や支援部門は登録されたデータを基にマネジメントサイクルを回します。このようにお客さまの情報を一元化することで、支店・営業の現場と支援部門がFITSを通して一つに繋がっていきます」(古川マネージャー)と、お客さま情報を有効に活用しCS向上を図る仕組みの整備を急いでいく考えだ。
GPSで迅速な駆けつけとCEの安全を確保
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CS向上のための取り組みとしてスマートデバイス導入が進めば、それらをより有効に活用する工夫も生まれていく。その一つがGPSによるCEの居場所やステータスの把握だ。 |
「この仕組みによって、お客さまからの依頼を受けてすぐに訪問日時をお伝えでき、迅速に駆けつけることができます」という。
GPSによるCE管理は、実は〝見守り〟という側面もあるという。「今後はGPSの活用を営業マンにも拡大する予定です。将来的にはスタッフ部門も含め全社員を対象とし、災害発生時には、安否の連絡が取れない社員の位置情報の確認にも役立てます」と力強く語る。
坂田 美穂(さかた みほ)
CS品質統括本部
CS戦略部
マネージャー
4月から担当したCS関連の業務。それまではCEの技術支援や医療関連のサポートに携わっていた。もっと広く深く現場の声を聞くために全国の支社に足を運んでいる。「CSの原点は現場。知ったつもりでも、現地に行かなければわからないことはある」と、これからも現場に出向いていくという行動派だ。

藤井 崇司(ふじい たかし)
サービス技術本部
共通技術部
マネージャー
スマートグラスの保守現場への導入は少数精鋭で企画・推進している。「全員が異なる経験を持った精鋭たちです」と話す。少数精鋭だったからこそ実現に向けた活動が加速したという。改良を加えながら仕上げていきたいという想いとともに「これをソリューションとしてビジネス化することも考えていきたい」と話す。

古川 眞彦(ふるかわ まさひこ)
経営企画部
マネージャー
顧客に関する情報は日々集積され更新されていく。つまり「FITSは終わりのない取り組み」なのだという。CS向上も日々の積み重ねで進化する。それに対応する「FITS」も膨大な情報を集積することになる。折しもIoTやAIがビジネスに活用され始めた。「日々検討する中でAIもキーワードに挙がっている」とか。

菊地 祐二(きくち ゆうじ)
経営企画部
エキスパート
GPSでの位置情報の活用は就業時間だけ。利用者のプライベートな時間を守りながら、今後も有用な機能を追加することで、“きちんと見守られサポートをしてもらえるんだよ”、という安心感を前面に伝え活用を促進していくという。

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※この記事は、当社発行の広報誌ふぃーるでぃんぐ138号に掲載したものです。
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