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2019年1月23日

第2回 ロジスティクスにおける「拠点」の重要性

「5S活動に限界を感じている」企業担当者のために、部品管理の悩みを解決する手段の一つ「ロジスティクス」について、その必要性や合理性等を紹介する本連載。
第1回目では、部品管理がコストのかかる作業になった理由や背景、また部品管理を正しく行っていく必要性について、ありうる現場像の例を交えて解説しました。

第2回目となる今回は、物流拠点の重要性について、EC業界を例に解説していきたいと思います。

ICTで変わる世界と、重要性を増す物流拠点

実店舗が必要ないEC事業者の間で、物流拠点の重要性が高まってきている

「物理的資産(店舗・在庫)を持たなくても良い」という特徴を持つEC業界。
そのEC業界で、今、物理的資産である「物流拠点」の重要性が高まってきています。

従来、商品を売るには対面で販売する必要がありましたが、ICTの進化により、商品の売買はインターネット上で全て行えるようになりました。
その結果、販売者は実店舗や在庫といった物理的資産がなくてもショップを運営できるようになりました。
この変化を象徴するのが、世界最大のショッピングモールであるAmazonが、店舗や在庫を持っていないという点です。

しかし、その一方で、EC事業者が保有する「物流拠点」は年々増え続けています。

日本国内に15以上の物流拠点を持つAmazon Japanをはじめ、「楽天市場」を運営する楽天株式会社や、「ZOZOTOWN」を運営する株式会社スタートトゥデイなども国内に大型物流拠点を保有しており、現在、物流拠点の更なる拡張や運用に力を入れています。
物理的資産を持たなくても運営できるECで、何故これほどまでに物流拠点が重要視されているのでしょうか。

物流拠点が重要視される背景

EC業界で物流拠点が重要視されている背景には、2つのキーワードがあります。
1つは「競争の激化」、もう1つは「効率化/自動化」です。
以下に順番に見ていきましょう。

キーワード①:競争の激化

EC業界では今、競争の激化により、サービスの質が求められています。
他社よりも満足できるサービスを提供できなければ、他社に顧客を奪われてしまいます。そのため、各社では当日配達やコンビニ受取など、配送オプションに力を入れています。

素早く指定された場所へ商品を配送するには、効率的な物流を実現させる必要があります。
すなわち、配送しやすい土地に大型の物流拠点を持ち、在庫の確保や配送をスピーディーに行わなければサービス面で競合に勝てず、シェアを失ってしまう可能性があるのです。
そのため、各EC事業者は自社の物流拠点を保有しているのです。

キーワード②:効率化/自動化

また、ECそのものの利用者が増えていることから、物流の「効率化・自動化」もEC事業者にとって大きなテーマです。
人が手作業で倉庫内の作業を行うことはもちろん可能ですが、作業できる量には限界があります。巨大な物流拠点で、必要な作業を全て人に任せるとしたら多くの人件費がかかりますし、ミスも発生するでしょう。

そこで注目されているのが、ICTを利用した管理システムや、AI・ロボットによるロジスティクスの自動化です。

今、最新の物流拠点では、ICTを活用した倉庫内作業の自動化・効率化が進んでいます。
例えば、「UNIQLO」を運営する株式会社ファーストリテイリングの最新物流拠点では、RFIDというタグを利用し自動検品率100%を実現させました。
また、Amazon Japanの川崎FCで導入されている「Amazon Robotics」では、ロボットが自分で商品棚から商品を取り出し、運び、作業員の前に並べます。

これらのテクノロジーにより、人件費が最小限で済むほか、ミスも減り、更に、よりスピーディーに配送を行うこともできるようになりました。

このようなシステムを実現させるためには大きな投資が必要ですが、長期的に見ればそのコストは回収することができ、実現できればビジネス面で大きく優位に立てます。
そのため、今、多くの大手EC事業者が物流拠点の高度化に取り組んでいます。

貴社の業務にも無関係ではない「ロジスティクスの高度化」

今回は身近なEC業界を例に説明しましたが、ロジスティクスの高度化はEC以外の分野でも重要です。
特に、医療などの人命に関わる分野や、情報通信などのビジネスに欠かせない分野では、今回ご紹介したような高度な物流拠点が役立ちます。

次回は、EC以外にも様々な分野で活用できる、高度なロジスティクスを活用した物流網「保守パーツロジスティクス」について解説したいと思います。

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