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2019年1月17日

第1回 多品種少量生産化により収集がつかなくなる「部品管理」

不要なコストを削減し、より安定した会社経営を行うために重要な「部品管理」。
部品管理を自社でしっかり行っていくために、これまでは「5S活動」(整理・整頓・清掃・清潔・躾)の実施が推奨されてきましたが、時代や生産体制の変化により、5S活動だけで部品管理を行っていくのが難しくなりつつあります。

今回からは、そんな「5S活動に限界を感じている」企業担当者のために、部品管理の悩みを解決する手段の一つ「ロジスティクス」について、その必要性や合理性等を全3回のシリーズでご紹介していきたいと思います。

変わる部品管理の現場と、変わらない部品管理の重要性

部品管理は何故「コストのかかる作業」になったのか

事務員や作業員の仕事として手作業で行われてきた部品管理が、今、コストのかかる難しい作業になりつつあります。

この変化の背景にあるキーワードは「多品種・少量生産化」。
顧客ニーズの多様化により、これまで「少品種・大量生産」で商品を製造してきた企業の多くが「多品種・少量生産」へ方針を転換させました。
その結果、製造に必要な部品も「多品種・少量ずつ」となり、適切な在庫管理を行うことが難しくなりました。

変わらない部品管理の重要性

しかし、昔も今も、経営者にとって、部品管理(BOM)は変わらず重要です。
製造する商品の部品は、利益を得るために会社の資金で購入しているものです。
そのため、部品が足りなくなれば利益のチャンスを逃してしまうことになりますし、逆に余りすぎると利益が出なくなり、キャッシュが上手く回らなくなります。

更に、過剰在庫は在庫を管理するコストがかかるという点でも経営を圧迫します。
配送や検品・棚卸しには人件費がかかりますし、在庫を補完する倉庫にも維持費がかかっています。
これらの不要なコストの削減は、企業にとって重要な課題です。

推奨されてきた「5S活動」とその限界

適切な部品管理を行うべく、これまで多くの企業で「5S活動」が推奨されてきました。
整理・整頓・清掃・清潔・躾の頭文字を指す5Sは、不要なものを減らす「整理」と配置場所や管理ルールを定める「整頓」、更に「清掃」・「清潔」・「躾」で定めた環境を美しいまま保ち、守っていく活動です。

社員一人一人がこの5Sを心がけ、実施することには大きな意義があります。
しかし、努力だけで多忙な業務の間に複雑化した部品管理を行っていくことに限界が来ていることも、また事実と言えるでしょう。

部品管理の「ありうる現場像」

では、部品管理が正しく行われていないと、一体どんな問題が発生するのでしょうか。
複雑化する部品管理の「ありうる現場像」を、ストーリー形式で少し見てみましょう。

医療機器メーカーの工場で働くAさん

顕微鏡や内視鏡などの医療機器を製造・販売する医療機器メーカーの工場で働くAさんは、半年前に採用されたパート作業員。
主な仕事は、医療機器の組み立てと、組み立てた機器が正しく動作するかの検査です。

Aさんの会社では、昔から作業員が自分で倉庫から必要な部品をピッキングし、機器の組み立てを行ってきました。
そのため、Aさんの一日の作業もピッキングからスタートするのですが、現在は創業当初と比べて扱う機器の品目が多く、広い倉庫の中から必要な部品を探すのも一苦労。
更に、それぞれの部品は納品されたときの箱のまま乱雑に棚に並べられており、中には減っている様子もないのに、何故か毎月一箱ずつ増えている部品もあります。

Aさんは毎日この状況の中で、必要な部品を探し出す作業を行った後、組み立ての仕事をはじめます。
入社から半年が経ったため今では10分くらいでできるようになりましたが、最初は勝手がわからず、30分近くかかったり、別の部品を誤って取ってきてしまい上司に注意されたりしました。

1回10分の「コスト」が積み重なる原因

上記はあくまで「ありうる現場像」で、Aさんが実在するわけではありません。ですが、Aさんと似たような体験をした方や、コストをかけている現場は多く存在するでしょう。
Aさんの場合は1回10分の作業ですが、この作業を一日に何度も繰り返す場合、作業に慣れない新人が担当した場合、複数人が毎日Aさんと同じ作業をしている場合…と考えていくと、この10分の作業が膨大なコストに膨れ上がることをお分かりいただけるかと思います。

この「10分のコスト」が積み重なる原因は、部品管理・棚管理が正しくできていないことにあります。
部品を整理用の箱にまとめ、きちんと置き場を定めること。
また、在庫量をきちんと把握した上で適切な在庫になるよう発注し、「何故か毎月一箱増える」というような状況をなくすこと。
それができるだけで、作業コストは大幅に削減できるはずです。

冒頭でもご紹介した通り、多品種少量生産化が進む現代において、社員が在庫を完璧に管理し続けることは簡単ではありません。
この難しい問題を、最も合理的に解決できるのが、プロの物流の力を借りることなのです。

ロジスティクス網 + ITを利用することで、コストを最小限に抑えつつ、社員が最大限に力を発揮できる環境を作ることができます。
何故プロの力を借りることが合理的なのか?
その理由や、プロの物流網・物流拠点について、次回はご紹介していきたいと思います。

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