2018年11月28日

第1回 自社サーバ運用による業務コスト

サーバの監視・運用・障害対応など、多岐にわたる業務をこなすサーバ担当者。
特にオンプレミス型の自社サーバを運用するマネージャーは、状況に応じてシステムのカスタマイズ等も行う必要があるため、日々の業務をこなすだけでも多忙になることが多いのではないでしょうか。

その上、今後は日々の運用だけでなく、リスクへの対策も今以上に迫られるかもしれません。
今回からは、自社サーバを運用するマネージャーに知って欲しい業務コストと運用リスク、更にその解決手段について、3回にわたり連載していきます。

今、サーバ担当者に求められていること

サーバを管理・運用するサーバ担当者は企業になくてはならない存在です。
企業にとってサーバは生命線です。顧客情報をはじめとした業務情報や業務に必要なアプリケーションは、多くの場合サーバで管理されています。
その場合、もしサーバがダウンすれば、取引先のお客さまの情報を確認することができなくなってしまいますし、業務システムも使えなくなってしまいます。

更に、自社サーバで運営しているWebサイトの閲覧・利用ができなくなり、お客様から苦情が来る場合もあるでしょう。
日々の業務が滞るだけでなく、会社の信頼を落としお客様を失ってしまう危険性もあることから、適切なサーバの管理・運用、またそれを担うサーバ担当者の存在は非常に重要です。

サーバ管理・運用は元々重要な業務ですが、最近は特に、経営層からもその役割が重要視される傾向があります。
その背景には、「増してきたリスクの存在」があります。

災害リスク

今年立て続けに起こった震災等の影響で、現在各企業では災害リスクへの対策が急務となっています。

サイバー攻撃のリスク

不正アクセスによる個人情報の流出事件も後を絶ちません。最近ではネットショップのサイトが偽の決済画面を表示するように改ざんされ、2,145件ものカード情報が流出する事件もありました。
以前からセキュリティリスクについては多くの対策が練られていますが、より一層の対策が求められています。

サーバ運用にかかる業務コスト

しかしその一方で、普段の業務におけるコストがかさみ、対策を講じる段階まで進められていない担当者・マネージャーの方も多くいらっしゃるのではないでしょうか。

サーバ運用には多くのコストがかかります。
サーバ担当者の代表的な仕事といえば監視や運用ですが、サーバ本体や中のデータの監視、インシデント対応、ライセンスの管理などは全て人間が行う必要のある仕事です。
そのため、時間的コストもかかりますし、人件費も発生します。

更に、障害対応については対応できるエンジニアが24時間常駐していることが望ましく、この点でもコストがかかります。
Webサイトのサーバダウンや災害による故障などは深夜に発生する可能性もあります。そのため、夜間も常に人による監視が必要です。

サーバ運用コストは"削減できない"コスト

このように、サーバ運用には多くのコストがかかりますが、いずれも必要なコストで、削減することはできません。

では、来たるリスクに備え、どのようにリソースを確保していけば良いのでしょうか。
次回は社内サーバを脅かす2つのリスクの詳細を紹介しつつ、リソースの確保方法・リスクへの対応策についても触れていきたいと思います。
次回もぜひご覧下さい。

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