2018年9月20日第3回 Wi-Fiとは? - LAN接続を支える技術
カフェや出先で仕事をする際や、通信データ量が気になるスマホでネットを使う際に便利な「Wi-Fi」。
今や街中にフリースポットも数多く存在し、Wi-Fiという文字を見かけたり、実際に使用したりする機会はここ数年で格段に増加しました。
このように使用する機会の多いWi-Fiですが、そもそも「Wi-Fi」が一体何を指すもので、ネットワーク接続においてどのような役割を果たすのかご存知でしょうか?
正確に知っている方は意外と少ない「Wi-Fi」。前回まででLANについてある程度理解していただけた方なら、この辺りも理解しやすいかと思います。
そこで今回は、私達がよく使うWi-Fiとは一体どんなものなのか、利用することでどんなメリットやデメリットがあるのかを解説していきます。
機器をLANにつなぐ技術「Wi-Fi」
Wi-Fiとは、ネットワーク接続に対応した機器同士を無線で繋げることができるLAN接続の技術の一つです。
この技術は、例えるなら「合言葉」のようなものです。
有線でLAN接続を行う場合はLANケーブルを使用しますが、無線の場合ケーブルは使用しません。
代わりに、無線では電波と合言葉(規格)を使用します。共通の合言葉を持つ機器同士が、電波を使い通信し合うことで機器同士が接続されるのです。
このとき使われる合言葉の一つがWi-Fiです。
Wi-Fiが登場するまでは、無線LANの規格(合言葉)は機器によってバラバラでした。
先ほど「共通の合言葉」と述べた通り、機器を無線接続するためには両者の規格が同じでなければなりませんが、当時はそれがバラバラであったため、利便性の低さから無線LANの普及がなかなか進みませんでした。
しかし、Wi-Fiが登場し、Wi-Fiという規格で統一されるようになってから、無線LANの利便性は一気に向上しました。
今ではほとんどの無線LAN対応機器でWi-Fiが使われるようになり、インターネット利用環境は劇的に進歩しました。
Wi-Fi通信のメリット・デメリット
Wi-Fi通信のメリット:ケーブル要らず&同時接続
そんなWi-Fi通信のメリットは、無線であるためケーブルを接続する必要がないことと、複数台で同時にネットワーク接続ができることです。
ケーブルを使わないことによる最も大きなメリットは、場所に縛られなくなったため、ルーターの届く範囲であればどこでもインターネットが利用できることです。
これにより、オフィスでの急な席替えや配置替えにも問題なく対応できますし、「普段はデスクで、商談の際は応接室で」という風に、状況に応じて別々の場所でインターネットを利用することも可能になります。
更に、複数台で同時に接続できることにより、メンバーの増員があった場合や、ノートPCを新たに持ち込んで作業をする場合にもスムーズに対応できます。
オフィスにWi-Fiを導入すれば、会社の全メンバーがより柔軟に、より便利にインターネットを利用できるようになるのです。
Wi-Fi通信のデメリット:状況により繋がりにくい&セキュリティ面に不安も
Wi-Fi通信のデメリットは、機器の性能や環境にもよりますが、状況によっては繋がりにくかったり、通信速度が遅くなったりすることです。
Wi-Fiをはじめとする無線接続では、電波を飛ばしあうことでデバイスとルーターを接続します。
そのため、デバイスとルーターの間に何らかの障害物があったり、他の機器の電波が干渉したりすると接続が不安定になってしまいます。
これは有線での接続にはないデメリットと言えるでしょう。
また、Wi-Fi通信はセキュリティ面にも不安があります。
エリア内であれば誰でもアクセスを試みることができるため、不正接続されてしまう可能性が存在するのです。
最適なWi-Fi環境を構築する「企業向けネットワーク構築」サービス
上記のようなデメリットもあるWi-Fi通信ですが、これらのデメリットは最適なWi-Fi環境を設計・構築することで解消することができます。
NECフィールディングの「無線LAN構築サービス」では、ネットワーク構築のプロがオフィスに直接出向き、最適な無線接続環境を提案します。
オフィスでは、他の電子機器による電波との相互干渉を避けるための「外来ノイズ調査」や、機器が繋がりにくい部屋や席をなくすための「サービスエリア調査」等の調査を行います。
そして、その調査結果に基づいて最適な環境を設計・提案します。
また、環境構築の際は通信の暗号化や電子証明書を利用した認証方式の導入等を通し、高度なセキュリティを実現します。
これらのサービスにより、Wi-Fi通信のデメリット部分は解消され、企業はWi-Fi通信のメリット部分だけを享受することが可能になります。
現在の通信環境にお困りの方、自社のネットワーク環境をWi-Fiに変えたいけど悩んでいる、という担当者の方は、ぜひ一度NECフィールディングへご相談ください。
全3回にわたり、ネットワークの仕組みやWAN・LANについて解説してきましたが、いかがでしたか。
さまざまな場面でネットワークが利用されている現代において、ネットワークの仕組みを知ることは非常に大切です。
トラブルが発生した際は、ぜひ本連載で解説してきたネットワークの知識や対処法を元に、解決に向けて一歩踏み出してみてください。