2021年11月30日Windows 10 のOSをSSDに移行して起動時間を速くする方法

パソコンの記憶装置として主流となっていたHDD（ハードディスクドライブ）に比べ、SSDのデータの読み書き速度は非常に速くなっています。そのため、Windows 10 のOSをSSDに移行することでパソコンの起動時間がとても速くなります。今回は、Windows 10 のOSをSSDに移行するメリットと移行方法、移行時に注意したい点について解説します。

「SSD」とは「Solid State Drive（ソリッドステートドライブ）」を略で、HDD（ハードディスクドライブ）と同じようにパソコンなどに使われる記憶媒体のことです。

SSDはデータの読み書き速度が非常に速いというメリットを持っていますが、以前は価格が高く容量も小さかったため、パソコンにデータを保管しておく記憶媒体としては長らくHDDが使われてきました。しかし、近年ではSSDの価格が下がり容量も大きくなってきたことで、パソコンの記憶媒体としてHDDに取って代わるようになってきました。

SSDはデータの読み書き速度が速いため、Windows 10 のOSをSSDに移行すると、パソコンの起動時間も非常に速くなります。HDDと比べSSDには駆動部分がないので外部からの衝撃に強いだけでなく、HDDのような作動音がせず静かというメリットもあります。

また、SSDはHDDと比べてサイズが小さく軽量なので、サイズを小さくしなければいけないノートパソコンに最適な記憶媒体だといえるでしょう。

Windows 10 に標準搭載されている「バックアップと復元」機能を使えば、再インストール作業をすることなくHDDからSSDにOSを移行することができます。その方法は以下のとおりです。

OSデータを保存するための回復ディスクを作成する

• 1.スタートメニューのアプリ一覧から「Windows システムツール」→「コントロールパネル」の順にクリック
• 2.「システムとセキュリティ」→「セキュリティとメンテナンス」をクリック
• 3.開いた画面の下部にある「回復」をクリックし
• 4.さらに開いた画面で「回復ドライブの作成」をクリック
• 5.USBメモリーを回復ドライブに指定して「作成」ボタンをクリック
• 6.回復ディスクにWindows 10 パソコンを起動するために必要なデータが保存される

OSのバックアップを取りHDDをSSDに交換する

• 1.スタートメニューから「設定」→「更新とセキュリティ」→「バックアップ」をクリック
• 2.「[バックアップと復元]に移動(Windows 7)」を選択
• 3.開いた画面で「システムイメージの作成」を選択
• 4.OSのデータを保存しておくためのバックアップ先（外付けHDDなど）を選択する
• 5.OSがバックアップ保存されたイメージファイルが作成される
• 6.Windows 10 パソコンをシャットダウンする
• 7.Windows 10 パソコンのHDDをSSDに交換する

SSDにOSデータを移行する

• 1.USBメモリーに保存しておいた回復ディスクからWindows 10 パソコンを起動する
• 2.スタートメニューから「設定」→「更新とセキュリティ」→「トラブルシューティング」→「イメージでシステムを回復」を選択する
• 3.イメージファイルから復元作業が開始される
• 4.復元作業が終わると自動的にパソコンが再起動され、SSDから起動されるようになる

SSDにデータを移行する際には、いくつか注意したい点もあります。

SSDをパソコンに接続するには、SATAやM.2などといった規格の端子が必要となりますが、それに対応した端子が内蔵されていないパソコンの場合は内蔵できません。外付けSSDであればUSB端子で接続することができますが、USBのバージョンでは転送速度が低いこともあり、HDDからSSDに移行するメリットが得られないことがあります。

HDDと比べデータの読み書きの速度が高速で、Windows 10 OSの起動も速くなるSSDに移行するメリットは大きいものがあります。別途、データ移行ソフトを使わなくても、Windows 10 に標準搭載されている機能だけでHDDからSSDに移行はできます。挑戦してみてはいかがでしょうか。