2021年2月3日
リモート デスクトップのやり方は?
Windows 10 でリモート接続を設定して在宅ワークを推進!
Windows 10 でリモート デスクトップを活用するメリットだけでなく、デメリットや注意点を紹介した上で、リモート接続されるパソコンとリモート接続しに行く端末、両方の設定手順を紹介します。また、リモート接続が上手くいかない場合の対処法も原因別に解説します。
リモート デスクトップとは?
パソコンを遠隔操作できる機能です。ここでは、遠隔操作の対象となるパソコンを「ホストPC」と呼び、アクセス元となるデバイスを「ゲスト」と呼びます。リモート デスクトップを使うと、ホストPCのファイルやアプリケーションもゲスト側で操作できます。
リモート デスクトップの利用シーンは、テレワークで自宅のパソコンから会社のパソコンを操作したい場合や、外回りや外出中にパソコンを操作したい場合などが挙げられます。
なお、リモート デスクトップとリモート アシスタンス機能とは異なります。リモート アシスタンスについては、こちらの記事で紹介しています。
参考サイト:遠隔地のトラブルを解決!Windows 10 でリモートアシスタンスを利用しよう
リモート デスクトップは、Windows 10 ProとEnterpriseのみが対応しています。Windows 10 Homeはリモート デスクトップには対応していません。
Windows のエディションは、設定で確認できます。「スタート」→「設定」→「システム」→「バージョン情報」の順にクリックして、「Windows の仕様」で現在のエディションを確認してください。
なお、Windows 10 HomeからProにアップグレードする方法は、下記サイトに載っています。
参考サイト:Windows 10 Home から Windows 10 Pro へのアップグレード
リモート デスクトップのメリット
リモート デスクトップを使用するメリットを押さえておきましょう。
- ・自宅にいながら会社のパソコンを操作できるので、テレワークを推進
- ・会社のパソコンを持ち帰らずとも自宅で仕事ができる
- ・ゲストのデバイスにホストPCと同じソフトウエア・アプリをインストールする必要がなく、リモートワーク推進のための追加コストが不要(ホストPCにさえソフトやアプリがインストールされていれば、ゲスト側でも操作できる)
リモート デスクトップのデメリットや注意点
次に、リモート デスクトップを使用するデメリットやセキュリティ上の注意点などを確認しておきましょう。
- ・常に会社のパソコンにアクセスできるため、オンオフの切り替えが難しい。
- ・ホストPCのスペックが低いとリモート接続中の操作が重く、時間がかかる。
- ・ネットワークやゲスト側のセキュリティ面の課題が多い。不正アクセス・マルウェア・ランサムウェアの攻撃対象になりやすく、ゲストPC経由で社内ネットワークに侵入されて被害拡大も。
リモート デスクトップの設定方法
リモート デスクトップを使用する前に、ホストPC側での設定作業が必要です。その手順を紹介します。
コントロール パネルからリモート デスクトップを許可する
まず、ホスト上でリモート デスクトップを許可します。
- ①「スタート」→「すべてのアプリ」→「Windows システム ツール」→「コントロール パネル」→「システムとセキュリティ」→「システム」→「リモートの設定」の順にクリック
- ②「システムのプロパティ」ウィンドウの「リモート」タブが開く
- ③ウィンドウ下半分の「リモート デスクトップ」で「このコンピューターへのリモート接続を許可する」を選び、「適用」を押す
設定からリモート デスクトップを有効にする
次にホストでリモート デスクトップを有効にします。
- ①「スタート」→「設定」→「システム」→「リモート デスクトップ」の順にクリック
- ②「リモート デスクトップを有効にする」をONにする
- ③「リモート デスクトップを有効にしますか?」ダイアログで「確認」を押す
- ④「このPCに接続する方法」の下に表示されるコンピューター名をメモに控えておく
ホストPCのコンピューター名は、ゲストからリモートアクセスする際に必要です。
ホストのIPアドレスを控えておく
モバイル端末からリモートで接続する際に、ホストのIPアドレスが必要になるケースも。接続先のパソコンのIPアドレスをコマンドプロンプトで確認して、控えておきましょう。
- ①「スタート」を右クリックで「ファイル名を指定して実行」を選択
- ②「cmd」を入力して「Enter」か「OK」で実行
- ③コマンドプロンプトの黒い画面に「ipconfig」と入力して、「Enter」を押してコマンドを実行
- ④一覧から「IPv4 アドレス」をメモに控えておく
リモート デスクトップでホストPCに接続する方法
パソコンとモバイル端末をゲストとして使用する場合の2種類のアクセス方法を確認しましょう。
Windows 10 搭載のゲストPCからリモートアクセスする手順
ゲストにWindows 10 パソコンを使用してホストにリモート デスクトップで接続する手順は、下記の通りです。
- ①「スタート」→「すべてのアプリ」→「Windows アクセサリ」→「リモート デスクトップ接続」の順にクリック
- ②コンピューター名にホスト名を入力して、「接続」を押す
- ③「Windows セキュリティ」ウィンドウで、リモート接続の資格情報(ユーザー名・パスワード)を入力
「Windows セキュリティ」で「このアカウントを記憶する」にチェックを入れるかは任意です。チェックを入れなければ、接続の度にユーザー名をパスワードの入力を求められます。
スマートフォン・タブレットからアクセスする手順
モバイルデバイスからホストPCに接続する手順を紹介します。
- ①モバイル端末にMicrosoft®が提供するリモート デスクトップ用アプリをインストール
- ②アプリを起動して、ホストのコンピューター名とパスワード(アプリによってはIPアドレス)を追加
- ③ホストPCを選択して、接続が確立されるまで待つ
参考サイト:Microsoft リモート デスクトップ(App Store)
参考サイト:Remote Desktop 8(Google Play)
参考サイト:Microsoft リモート デスクトップ(Microsoft Store)
原因別・リモート接続が成功しない場合の対処法
リモート デスクトップでホストにアクセスできない場合は、原因別に以下の対処法を試してみてください。
ホストPCの電源がOFF・スリープ中・休止状態のいずれか
ホストの電源オプションを確認しましょう。スリープが有効になっている場合の解除方法は、下記サイトを参考にしてください。
参考サイト:Windows 10でスリープ状態にならないように設定する方法
ホストがリモート デスクトップに対応していない
リモート接続されるパソコンがWindows 10 Homeを使用している場合、ホストはリモート デスクトップに対応していません。リモート デスクトップが使えるのは、Windows 10 ProかEnterpriseのみです。
ホスト側でリモート接続が未許可あるいは無効
ホスト側でリモート デスクトップの設定を確認してみましょう。
- ①「コントロール パネル」からリモート デスクトップを許可する
- ②「設定」からリモート デスクトップを有効にする
ホストのコンピューター名が見つからない
ゲスト側で入力しているコンピューター名が誤っている可能性があります。「スタート」→「設定」→「システム」→「リモート デスクトップ」で、「このPCに接続する方法」の下に表示されるコンピューター名を確認します。
ゲスト側で入力したコンピューター名と異なる場合は、正しい名前に修正してください。コンピューター名を修正してもリモートアクセスが確立されない場合は、ホストのIPアドレスを入力してみます。
ホストのユーザーアカウントでログインできない
ホスト側でユーザーアカウントのパスワードが未設定だと、リモート デスクトップでログインできません。ホストPCのログインに使用するユーザーアカウントにパスワードを追加する必要があります。
ファイアウォールでリモート デスクトップによる接続が遮断されている
ホストのファイアウォールの設定は、以下のWebサイトを確認してください。
参考サイト:Windows 7でリモートデスクトップ接続ができない場合の対処方法
まとめ
リモート デスクトップを利用すれば、在宅や外出先など、いつでもどこからでも職場のパソコンにアクセスできます。ですが、セキュリティ対策が十分でないと、リモートアクセス経由で組織内への不正アクセスやコンピューターウイルスの侵入を許してしまうので、注意が必要です。
ゲスト側でも、Windows Updateやセキュリティソフトのインストール・アップデートなどの対策を実行した上で、リモート デスクトップを活用しましょう。
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