2020年8月5日Windows 10 にDirectX 9.0cをインストールできる?
DirectXはWindows 10 のパソコンでゲームをする機会が多いなら、よく知っている方も多いかもしれません。では、実際にはどのような機能なのでしょうか。今回はDirectXの機能や利用場面について紹介します。さらに、Windows 10 に古いゲームしか対応していないDirectX 9.0cをインストールする方法などを詳しく解説します。
DirectXはWindows 10 のどのような場面で使う機能?
DirectXは、音楽・動画・ゲームなどのマルチメディア用のデータを、パソコンで高速処理するための機能です。Windows 向けのPCゲームは、DirectXがインストールされていないとプレイできないものが多く、ゲームによってはDirectXのバージョンを指定するものがあります。古いゲームの場合は特に、DirectXが非対応などのエラーメッセージが表示され、ゲームが起動できないケースもあります。
DirectXの更新プログラムは、Windows Updateからしか入手できません。単独のダウンロード用パッケージは提供されていないため、DirectXをダウンロード・インストールすることは不可能です。
DirectXのバージョンはどうやって確認できる?
お使いのパソコンにインストールされているDirectXのバージョンを確認する手順や、バージョンとOSの対比などをご紹介します。
DirectXのバージョンの確認方法
DirectXのバージョンは、下記の手順で確認します。
- ①「Windows」キー→「検索」の順にクリックして、「dxdiag」を入力したら検索を実行
※スタートメニューをカスタマイズしている場合は、「Windows」キーを右クリック→「検索」を選択。 - ②検索結果に表示される「dxdiag コマンドの実行」を選択
- ③「ドライバーがデジタル署名されているかどうか確認しますか?ドライバーを確認するには…」という確認画面が表示されたら「はい」で続行
- ④「DirectX 診断ツール」画面の最初のページ(システム)に表示されている「DirectX バージョン:DirectX xx(バージョン番号)」が現在のバージョン
DirectXのバージョンとOSの一覧
Windows 10 には、DirectX 11.3と12がインストールされています。11.3はバージョン11の最新版です。また、DirectXは12で仕様が大幅に変更され、Windows 10 から搭載されました。
DirectX 12:Windows 10
DirectX 11.3:Windows 10
DirectX 11.2:Windows 8.1 ~
DirectX 11.1:Windows 8 ~
DirectX 11.0:Windows 7 ~(Windows Vista SP2の「Platform Update for Windows Vista」にも対応)
DirectX 10.1:Windows Vista SP1 ~
DirectX 10.0:Windows Vista ~
DirectX 9.0c:Windows XP SP2 ~
Windows 10 にDirectX 9.0cをインストールするには?
古いゲームの中には、下位バージョンのDirectX 9まででしかプレイできず、それ以降のバージョンは追加インストールを求められるケースも。DirectX 9対応のゲームをWindows 10 で起動するには、追加ランタイムをインストールする必要があります。
Windows 10 で旧作ゲームをプレイしようとした場合、「DirectX 9.0cがインストールされていません」などのエラーなどを目にするため、DirectXの下位バージョンが必要だと思いがちです。実際に必要なのは、追加ランタイムです。
DirectXのruntimeの仕組み
DirectXは基本ランタイムと追加ランタイムとに分かれます。基本ランタイムはOSに組み込まれており、WindowsのバージョンアップやWindows Updateで自動的にインストールされます。ゲームを認識するパソコン内蔵のドライバー、と例えれば分かりやすいでしょう。
一方、追加ランタイムは「ゲームが使用するドライバー」です。ゲーム側のドライバーがWindows 10 のパソコンに入っていないと、古いゲームはWindows 10 上で起動しません。これが、「DirectX 9以上が必要です」などのエラーメッセージの正体です。
Windows 10 で上記に該当するゲームを起動するためには、古いバージョンのDirectXではなく、追加ランタイムのインストールが必要ということがお分かりいただけたでしょうか。
DirectXの追加ランタイムのインストール方法
追加ランタイムはMicrosoft®のダウンロードサイトから入手できます。下記リンクをクリックすると、「DirectX End-User Runtimes (June 2010)」というページにジャンプします。
参考サイト:
DirectX End-User Runtimes (June 2010)
「ダウンロード」ボタンをクリックしてファイルを保存します。ダウンロードが完了したら、インストーラを起動してください。
※この他にも「DirectX エンド ユーザー ランタイム Web インストーラ」のダウンロードサイトが存在しますが、上記ページで提供されている「directx_Jun2010_redist.exe」以外は、Windows 10 非対応です。
まとめ
Windows 10 でゲームをするのに欠かせないDirectXですが、旧作で遊びたい方はDirectXのバージョンで困ることも多いのではないでしょうか。そのようなケースでは、古いバージョンのインストールが必要なのではなく、追加ランタイムのインストールが必要となります。
今回の記事で紹介した方法を参考に、DirectXの追加ランタイムをインストールして、懐かしいゲームにもう一度チャレンジしてみてはいかがでしょうか。