2020年7月3日Windows 10 でSSDをフォーマットする目的と手順とは?

Windows 10 でSSDをフォーマットする目的と手順とは?

Windows 10 で使用するSSDは、どのような場面でフォーマットが必要なのでしょうか?今回は注意事項も交えながら、SSDのフォーマット手順を解説します。また、SSDをフォーマットできない原因や対処法も紹介しますので、上手くいかない場合に参考にしてみてください。

Windows 10 でなぜSSDのフォーマットが必要なのか?

新品・中古品に関係なく、パソコンに初めてSSDディスクを接続する際は、フォーマットをする必要があります。

ディスクのフォーマットとは?

フォーマットと初期化は同義語として捉えられることがありますが、厳密には異なります。それぞれの違いを簡単に説明します。

初期化とはデータを完全に消去して、ディスクを再利用可能な状態にする作業です。また、初期化によってディスクの論理的な不具合も修復できます。

フォーマットは、Windowsで使えるファイルシステム(データの記録方法)に構成し直す処理を指します。OSによって使えるファイルシステムが異なります。Windowsで利用可能なファイルシステムは、FAT32・exFAT・NTFSの3種類です。Windows 10 なら、NTFSでフォーマットしましょう。

参考サイト:
https://solution.fielding.co.jp/column/it/itcol04/201912_03/

SSDのフォーマットが必要な場面

HDDはパソコンに接続した時点でパソコンに認識されることが多く、フォーマットせずにすぐ使えます。ところがSSDはそうではありません。SSDをフォーマットする必要があるのは、以下のようなケースです。

  • ・HDDからSSDに換装するときや、SSDを交換するとき
  • ・増設したSSDや外付けSSDがパソコンに認識されない場合
  • ・エクスプローラーにSSDが表示されない場合など

このように、フォーマットはWindows 10 でSSDを認識できる状態にするために行います。

Windows 10 でSSDをフォーマットする方法と注意点

SSDのフォーマット方法を、フォーマット前やフォーマット中に注意したいポイントとあわせて紹介します。また、フォーマットがうまくいかないケースもあるので、原因と対処法も整理しておきましょう。

フォーマット前とフォーマット中の注意点

既にデータの入っているSSDをフォーマットする場合は、SSDのデータを必ずバックアップしてください。フォーマットすると、すべてのデータが消去されてしまいます。

中古品で購入したSSDはフォーマットする前に、不具合のチェックや修復もしてくれる初期化をおすすめします。初期化はWindowsの「ディスク管理」や「コマンドプロンプト」から実行できます。

フォーマット中はコンピューターの電源を切らないでください。また、接続中のSSDやケーブルを取り外さないように注意しましょう。

SSDのフォーマット手順

  • ①SSDディスクをパソコンに接続して、「ディスクの管理」を開きます。「ディスクの管理」は「コンピューターの管理」の中にあります。(「Windowsキー」→「Windows管理ツール」→「コンピューターの管理」→「記憶域」→「ディスクの管理」)
  • ②フォーマットされていないディスクがあると、「ディスクの初期化」画面が表示されます。「ディスクの初期化」が表示されない場合は、未フォーマットのディスクを右クリックして、「ディスクの初期化」を選択してください。
  • ③「ディスクの初期化」で、SSDの用途によってパーティションスタイルを選択して、「OK」を押します。
    ・HDDからSSDに換装する場合:元のドライブがMBRかGPTかによって、元ドライブと同じパーティションスタイルを選択してください。
    ・外付けSSDとして使用する場合:MBRを選択します。
  • ④「ディスクの管理」に戻ると、画面の下半分にSSDのディスク名が「ディスク1」などの名称で表示されます。「未割り当て」の領域上で右クリックして、「新しいシンプルボリューム」を選択してください。
  • ⑤「新しいシンプルボリュームウィザード」の「ボリューム サイズの指定」画面で、デフォルトの値(最大容量)のディスク容量を指定して、「次へ」を押します。
  • ⑥「ドライブ文字またはパスの割り当て」は後から変更できます。初期値のままで「次へ」を押してください。
  • ⑦「パーティションのフォーマット」で「このボリュームの次の設定でフォーマットする」を選択します。設定内容は下記の通りです。
    ・「ファイルシステム」:NTFS
    ・「アロケーション ユニット サイズ」:既定値
    ・「ボリュームラベル」:任意の名前を付けることも可能です。
    ・「クイック フォーマットする」:新品のSSDならチェックを入れます。中古品のSSDはディスクの不良チェックもしておきたいので、フルフォーマットを推奨します。
  • ※フルフォーマットの実行は時間がかかります。ディスクの容量によりますが、数時間を見込んでおいてください。

    設定が終わったら「次へ」をクリックします。
  • ⑧「新しいシンプル ボリューム ウィザードの完了」で「完了」を押すと、ディスクのフォーマットが始まります。フォーマット完了後は、「コンピューターの管理」上でSSDにドライブが割り当てられたのが確認できます。
  • ※ディスクの割り当て状況によりますが、もともとCドライブしかないパソコンなら「ボリューム(D:)」、CとDドライブがあるパソコンであれば「ボリューム(F:)」と表示されることが多いです。
  • ⑨最後にエクスプローラーでSSDを確認します。「PC」の直下に「ボリューム名(ドライブ名:)」としてSSDが認識されていれば、フォーマットは問題なく行われています。

SSDをフォーマットできないのはなぜ?

フォーマットがうまくいかない原因と対処法を以下に挙げます。

  • ①パソコンとSSDの接続の問題
    外付けSSDの場合は、ケーブルが正しく接続されているか確認しましょう。ケーブルや端子に破損がないかも確認して、異常があればケーブルを取り替えてください。換装・交換の場合は、ディスクの取り付け状態を確認します。
  • ②SSDに論理的な不具合がある
    「ディスクの管理」や「コマンドプロンプト」でディスクを初期化してください。
  • ③上記を実行してもフォーマットできない
    ディスクの破損など物理的な不具合や故障が考えられるため、メーカーに問い合わせることをおすすめします。

まとめ

Windows 10 ではSSDがHDDのようにパソコンに自動認識されないため、フォーマットが必要なケースが多いです。今回紹介した手順でSSDをフォーマットしましょう。なお、新品や中古品ではなく使用中のSSDをフォーマットする場合、ディスク上のデータが完全に消去されてしまいます。事前にSSDをバックアップしておきましょう。

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