2020年2月17日レジストリの最適化とは?
PCを目的通り動かすためには、インストールしたアプリケーションや接続するデバイスに合わせてさまざまな設定を調整する必要があります。このようなPCの設定を「レジストリ」といいます。
今回は、レジストリの意味とレジストリ最適化の必要性について説明します。
レジストリとは?
レジストリとは、Windows 10 がPCを制御するうえで必要な設定を記録したデータです。
レジストリが保存している情報
レジストリにはPCを制御するために非常に多くの情報が保存されていますが、例として次のような情報が含まれています。
- ・コントロールパネルやWindowsの設定で入力したOSの動作設定
- ・インストールしたアプリケーションの動作設定
- ・接続したデバイスの動作設定
- ・Webブラウザの閲覧履歴
- ・保存したメールアドレスや氏名
- ・PCに登録したユーザ設定
レジストリの変更は原則不要
レジストリに記録されている情報の多くは、コントロールパネルやアプリケーションケーションの設定画面から変更できるデータです。
レジストリのデータが破損すると、アプリケーションケーションやPCが動作しなくなる場合があります。設定を自分好みに変更したい場合は、コントロールパネルや各アプリケーションがから行うようにしましょう。
新たなデバイスを取り付け時やアプリケーションをインストールした際は自動的に変更されますので、あえてレジストリを直接変更する必要はありません。
レジストリ変更が必要なケース
レジストリを変更する必要はないと言いましたが、次のようなケースではレジストリ変更で効果を得られる場合もあります。
古いアプリケーションと新しいアプリケーションが競合している
アプリケーションをアンインストールした際にレジストリ上の設定が削除されず、新しくインストールしたアプリケーションの動作を邪魔する場合があります。このような不具合は、同じような機能を持つアプリケーションを入れ替えた場合などに生じます。
古いアプリケーションのレジストリ情報が不具合の原因となった場合、手動で削除すると新しいアプリケーションが正常に動作します。
アプリケーションに設定変更機能がついていない
多くのアプリケーションには設定変更機能がついていますが、変更したい項目が実装されていない場合や、そもそも設定変更機能がついていない場合もあります。このような場合は、直接レジストリを変更することで目的の動作を達成できます。
不正なアプリケーションによってレジストリが改変された場合
コンピュータウイルスなどに不正なアクセスを行われ、レジストリが改変されるケースもあります。セキュリティソフトでレジストリ復旧まで実行できない場合は、手動でレジストリを修正する必要があります。
PCの処理能力アップのためのレジストリ変更は不要
PCの処理能力を回復するためにレジストリを修正、掃除するといったアプリケーションも多くリリースされています。昔のPCは処理能力が低かったため、わずかな動作の無駄が大きなロスになるケースもありました。
しかしながら、現在のPCはとても処理能力が高いため、動作不具合を起こさない無駄な記述の有無程度では、実感できるほどのPCの能力低下を引き起こしません。
レジストリの変更方法
Windows 10 にはレジストリエディターが標準装備されています。
レジストリエディターの立ち上げ方
レジストリエディターを使用する際は、メニューバーの検索窓に「regedit」と入力して検索してください。ユーザーアカウント制御のポップアップメニューが表示されるため、「はい」を選択するとレジストリエディターが起動します。
レジストリエディターの機能
レジストリエディターの基本機能は次の4項目です。
レジストリの記述内容の意味をよく理解していれば、自分好みに変更できます。
- ・キーを追加する
キーとは設定項目の名前。OSはキーを目印にして設定を読み込む - ・値を追加する
設定されていない値を追加する - ・値を変更する
設定されている値を変更する - ・レジストリのインポートとエクスポート
レジストリファイルを入出力する
まとめ
Windows 10 には標準のレジストリエディターが付属していますが、レジストリを直接編集する機会はあまりありません。設定変更する際は、アプリケーションやコントロールパネルの設定画面から変更を行いましょう。
トラブルの修正などで直接変更が必要な場合は、変更する項目や変更内容などをよく調べ、不用意に関係ない項目を変更しないよう十分注意してください。
また、最近のPCは元の性能が高いため、動作スピード改善のためのレジストリ最適化はあまり効果が期待できません。レジストリが破損した際のリスクも考慮し、レジストリの変更は慎重に行ってください。