2019年11月26日Windows 10 電源オプションの高パフォーマンス設定を使ってみよう
Windows 10 には電源プランという設定項目があり、これによりPCのパフォーマンスが変わります。今回は、電源プランを設定してPCの性能を引き出す方法について説明します。
電源オプションとは
PCの性能と消費電力は反比例します。ノートPCのようにバッテリー容量に限界がある場合などは、消費電力を節約しないと稼働時間が短くなってしまうので、性能と稼働時間のバランスを取らなければいけません。
一方で、デスクトップPCのように電源供給に制約がない場合は、電源オプションの設定によりPCの性能を最大限に引き出すこともできます。
電源プラン
Windows 10 の場合、電源オプションの設定に、省電力、バランス、高パフォーマンスなど既定の設定が用意されているので、選択するだけで設定変更できます。電源プランを高パフォーマンスにするとPCの性能を引き出すことができます。
電源プランの変更方法
電源プランを変更する場合は、次の操作を行ってください。
「Windowsの設定」→「システム」→「電源とスリープ」→「電源の追加設定」
通常は「お気に入りのプラン」にバランスと省電力が表示されています。「追加プランを表示します」の下矢印をクリックすると高パフォーマンスが選択できます。
高パフォーマンス時のデメリット
高いパフォーマンスは電力消費と引き換えになります。バッテリ駆動の場合、稼働時間が減少します。また、よほど長時間稼働させなければ大きな影響はありませんが、デスクトップPCでも電気代が高くつく点はデメリットと言えるでしょう。
電源プランの詳細設定
電源プランは、さらに詳細な設定も可能です。設定可能な項目の内、パフォーマンスに影響する項目について説明します。
ハードディスク
「次の時間が経過後ハードディスクの電源を切る」
設定時間経過後にハードディスクの回転が止まる。再回転時に時間がかかるため、0にした方がパフォーマンス向上させることができます。
ワイヤレスアダプタの設定
「省電力モード」
省電力を選ぶと通信速度が遅くなります。最大パフォーマンスを選択しましょう。
スリープ
「次の時間が経過後スリープする」
「ハイブリッドスリープを許可する」
「次の時間が経過後休止状態にする」
「スリープ解除タイマーの許可」
作業を中断している時、スリープに入るまでの時間や省電力のモードを選択する項目です。復帰の時間がもったいないと考える場合はなし(0分)やオフ、無効に設定しましょう。離席時ののぞき見などを防止したい場合は必要な時間を設定して下さい。
プロセッサの電源管理
「最小のプロセッサの状態」
あまり処理能力を必要としていない時にもスペックを落としたくない場合は30~50%程度にしてください。
「システムの冷却ポリシー」
アクティブにすると、常に最大の処理能力を発揮します。
「最大プロセッサの状態」
最大まで使い切る為に100%とする、を選んでください。
マルチメディアの設定
「メディアを共有するタイミング」
直接的に処理能力には影響しませんが、復帰時間が待てなければアイドリングがスリープ状態になるのを回避します。
- ・ビデオ再生での品質優先
「ビデオ再生でのパフォーマンス優先」
描画品質を最大にします。 - ・ビデオの再生時
「ビデオ品質の最適化」
描画品質を最適化します。
既定プランの復元
既存のプランの修正をしてみたものの、元の状態に戻したいと思ったときは、詳細設定画面の右下にある「既定のプランの復元」を選択してください。
https://docs.microsoft.com/ja-jp/windows-hardware/customize/power-settings/configure-processor-power-management-options
まとめ
Windows 10 には、種々の機能を制限して電力消費を抑える機能があります。電源プランの設定を見直すとそれらの制限を解除してPCの能力を向上させることができます。
電力供給に心配のない状況であれば、制限を解除して最大限の能力を発揮してみてはいかがでしょうか。ノートパソコンのようにバッテリ容量の心配がある場合は、処理能力と稼働時間のバランスを考えて設定してみましょう。