2019年8月20日Windows 10 フラグはどう設定すればよい?自動スケジュール機能の仕組みを知る
PCを長年使用していると、データの読み書きやアプリケーションの実行に時間がかかるようになることがあります。原因はさまざまですが、もしかすると「デフラグ」で改善出来るかもしれません。
今回は、PCを快適に使い続けるうえで重要なデフラグという機能について、使い方や注意点について紹介します。
デフラグとは
PCを使い続けHDDへのデータの書き込みや消去を繰り返すと、データが断片化して記録される「フラグメンテーション」という現象が発生します。断片化したデータの読み書きには時間がかかるため、PCの動作が遅くなったと感じてしまいます。
「デフラグ」は「フラグメンテーション」を起こしたデータを一つながりに並べ直して、データの読み書き速度を回復させる機能です。
デフラグの仕組みと注意点
デフラグの仕組みと、注意点について説明します。
デフラグの仕組み
HDD上に記録したデータを消去すると、記憶領域に削除したデータと同じサイズの空き領域が出来ます。次に新たなデータを書きこむと、空き領域よりも一回り小さなデータの場合、余った隙間が発生します。
一方、新たに書きこむデータの方が大きい場合は、空き領域以下のサイズにデータを分割して書き込み、余ったデータは別の領域に書きこみます。
このような作業が繰り返し実行されると、虫食い状態の空き領域や断片化されたデータが大量に発生し、必要なデータや空き領域の検索、書き込みに余計な時間が発生します。
デフラグを実行すると、断片化したデータを探し出し、一旦空き領域に退避させます。これを繰り返して大きな空き領域を確保した後、退避させたデータをひとまとまりの状態で並べ直し、断片化したファイルや空き領域を整理します。
デフラグのタイミング
古いバージョンのWindows では、デフラグを行うにはユーザーが手動で行うかスケジュール設定を行う必要が有りましたが、Windows 10 ではデフォルトで毎週実行されます。通常の使用を行う範囲においては、特別意識して操作を行う必要はありません。
デフラグの注意点
SSDをデフラグする際には注意が必要です。SSDもデフラグによるアクセス速度改善の効果を期待できますが、HDDとSSDではデータ保存方式が異なります。Windows 10 のデフラグツールはHDD用の機能であるため、SSDのデフラグを行う際には専用のツールを用いましょう。Windows 10 のデフラグ機能も、SSDに対しては自動実行されません。
また、SSDには書き込み回数の上限が設定されています。一般的な利用頻度では寿命内に到達する事はあまり考えられませんが、デフラグは大量のデータの書き込みと消去を行いますので、気になる方はやめておいた方が良いでしょう。
手動で行う場合の手順
手動でデフラグを行う際には次の手順を実行してください。
「スタートメニュー」→「Windows管理ツール」→「ドライブのデフラグと最適化」→実行するドライブを選択して、「最適化」をクリック
また、デフラグのスケジュールが正しく設定されるか確認したい場合は、同じウィンドウ上の「スケジュール化された最適化の項目」を見ます。「オンドライブは自動的に最適化されています」と表示されていれば問題ありません。
まとめ
最近のPCは性能アップに伴いアプリの扱うデータサイズが増加しています。合わせてHDDも極めて大容量化しているため、アクセス速度の維持がPCの快適性に直結します。適切にデフラグを行い、PCの使用環境を快適に保ちましょう。