2019年5月23日Windows 10 にある32bitと64bitとは?bitの意味や確認方法
Windows 10 は32bit版と64bit版の2種類が販売されています。なんとなく数字が大きい方が、性能がよさそうに思えますが、実際には何を意味しているのでしょうか。ここではWindows 10 のbit数の違いや確認方法について紹介します。
そもそも「bit」とは何なのか
PCの話を聞いていると、8bitや16bitと言った言葉を時々耳にします。「bit(ビット)」とはPCの性能を表すうえで重要な単位の一つです。
bitはデータを扱う大きさの単位
bitとは、PCが計算を行う時に一度に扱えるデータの大きさです。初期のPCは8bitのデータを一度に扱っていたため、8bitをまとめて1バイトとも呼びます。1bitのデータには一桁の2進数の数字(0か1)を格納できるので、8bitであれば8桁の2進数のデータを格納できるというわけです。
PCが処理するデータの大きさは「bit」で表しますが、もっと大きなデータを扱うストレージ(HDDやSSDなど)やメモリー(RAM)の容量を表す場合は「バイト」を用います。
Windows 10 の32bit版と64bit版の意味
PCが一度に扱えるデータの大きさは、CPU(中央処理装置)によって決まります。PCの性能の進化に伴い、8→16→32→64と、順次拡張されてきました。新たに販売されているPCは、ほぼすべて64bitのCPUを搭載しています。
32bit処理のPCには32bit版のWindows 10 を、64bit処理のPCには64bit版のWindows 10 を搭載するのが望ましいのですが、32bit版Windowsに対応したアプリやデバイスを使用したい場合、64bit処理のPCに32bit版のWindowsを搭載することがあります。
ソフトやデバイスの制限
32bit処理のPCに64bit版のWindows 10 をインストールすることはできません。
64bit版のWindowsは32bit版のアプリを扱えますが、アプリによっては動作しなかったり、十分な性能を発揮できない場合があります。
Windows 10 のbit数の確認方法
現在使用しているPC及びWindows 10 のbit数を確認するには、PCのプロパティを見ます。
確認方法
「スタート」>「コントロールパネル」>「システムとセキュリティ」>「システム」 を開き、「システムの種類」を見てください。
「64bitオペレーティングシステム」と表示されていれば64bit版Windows 10 です。
CPUが32bitか64bitかを確認するには、以下の画面を表示させてください。
同じく「システム」の画面から、左下の「パフォーマンスの情報とツール」>「パフォーマンスとシステムに関する情報を表示および印刷します」を選択
システムの項目で、「64bit対応」が「はい」になっていれば64bitCPU、「いいえ」であれば32bitCPUです。
32bit版と64bit版の違い
32bit版と64bit版にはPC運用上の違いが有ります。32bit版では次のような制約が生じるため、PCを買い替える際は64bit版のWindows 10 をおすすめします。
処理速度の違い
PCの性能の指標の一つに、一秒間に何回の計算ができるかと言う値があります。処理速度に影響を与える要素は他にもありますが、一秒間に同じ回数の計算ができるのであれば、一度に扱えるデータが大きい64bit版の方が高速で処理できます。
RAMの制約
PCが処理を行う場合、ストレージのデータをRAM(半導体メモリ)に読み込んでから処理を行います。RAMの容量が大きい程処理が速くなりますが、32bit版は最大4GBまでしかRAMを認識できません。画像や動画などRAMを多く使う処理を行う場合は不利となります。
HDDの制約
32bit版のWindows 10 では、システムをインストールするHDDの容量は最大2TBまでしか使用できないと言う制約が有ります。データ用ストレージは2TB以上のものも使用できます。
まとめ
具体的な違いが判りにくいbit数ですが、bit数の違いはPCの動作速度に直結します。32bitでなければ動作しないアプリはデバイスが有る場合を除けば、32bit版を使用する理由は無いでしょう。新しいCPUはほぼすべて64bitに対応していますので、PCを買い替える際は64bit版のWindows 10 をインストールする事をおすすめします。