2018年7月13日Windows 10 の音声入力。学習させて文書作成に使おう

Windows 10 には、音声入力機能が標準搭載されています。簡単なマイク設定と起動手順で、誰でもすぐ利用できるツールです。近年では、音声操作をメインとしたスマートスピーカーや音声認識機能を搭載したモバイル端末が登場し、今後もキーボードを使わない音声入力の利用が高まっています。Windows 10 の音声入力機能もその一つで、簡単な文字入力やメモ書きに便利です。
Windows 10 の音声入力機能について、設定から認識率がアップする使い方のコツ、仕事での活用シーンなどについてご紹介します。

準備とマイクの設定方法

周辺機器の準備

音声入力を利用する際には、入力機器としてマイクが必要です。ノートパソコンやメーカー製のデスクトップPCでは、内蔵マイクや付属品として同梱されている場合があります。無い場合は別途購入し、PC本体のマイク端子に接続してください。

マイクの設定

マイクの機能と音声認識ソフトを有効化する際には次の操作を行ってください。
「コントロールパネル」→「コンピュータの簡単操作」→「音声認識」の項目を選択します。開いたウィンドウでマイクのセットアップと、言語や音声認識設定の確認ができます。

「マイクのセットアップ」を選択して、マイクのセットアップウィザードを開きます。
ヘッドセットマイク、デスクトップマイク、その他から選択。次にマイクとの距離や装着の確認、音量の調整に必要な文章の読み上げを行い設定していきます。

そのあと表示される「音声認識の精度を上げる」の項目で、「ドキュメントのレビューを有効にする」にチェックを入れれば、認識精度を上げるための機械学習が可能です。ウィザードの最後には、チュートリアルへの案内がされるので、必要であれば受けてください(Microsoftのページに遷移します)。

起動方法と使い方のコツ

起動方法

「コントロールパネル」→「コンピュータの簡単操作」→「音声認識」→「音声認識の開始」で起動可能です。頻繁に使う場合はショートカットを作成しておきましょう。
音声認識を開始すると、音声認識用のメインウィンドウが開き、ツール起動後は、「メモ帳」ソフトに認識された音声がテキスト化されます。

音声辞書でスムーズに変換させる

音声入力を利用した場合も、キーボード入力と同様に変換候補から、入力したい文章を選択できます。最適な文章が変換されにくい場合は、音声辞書を登録すると利便性が上がります。

音声辞書を登録する際には、音声認識のメインウィンドウを右クリックし設定メニューを表示。設定メニューの「音声辞書を開く」から辞書登録(作成)が可能です。発音も登録(録音する)できるため、自分の発音と変換候補を記憶し学習させることもできます。辞書はあとから編集・単語の追加が可能です。
音声の機械学習に加え、単語登録で変換精度を上げれば、より個人や用途に合った使い方ができるでしょう。

素早い入力はディクテーションパネルをオフに

音声認識を起動したあと、表示されたツールの上で右クリックするとメニューを開きます。
「オプション」→「ディクテーションパネルを有効にする」のチェックをオフにすると、文章の入力中に変換候補一覧の表示がされず、効率よく文字入力できます。
ただ、喋った内容をそのまま記入していくので、辞書機能の設定があまりされていないと誤字が多くなる可能性が高いです。

音声入力のトレーニングをしてみる

精度向上のためのトレーニング

音声入力ツールのトレーニングを行うことで、音声認識の精度を高めることが可能です。トレーニングをする際には、ツール起動後、メニューを右クリックし「構成」→「音声認識の向上」を選択。

トレーニングテキストが表示されるため、指示に従いテキストを読み上げましょう。さらに精度を上げたい場合は「追加のトレーニング」を実行してください。また、今後のバージョンアップなどでソフトの音声認識精度を高めるため、トレーニングによる収集データを任意でMicrosoftと共有します。

トレーニングにより劇的に認識精度が改善するわけではありませんが、通常の日本語入力と同じく、使うことにより学習を進めてくれます。また、認識率をアップさせるためには、滑舌よく、少しゆっくり読むのがコツです。

音声入力の活用シーン

音声入力の便利さを実感するのは主に以下のような利用シーンが想定できます。

手が使えないときのメモ書きや簡単なメール作成

職種にもよりますが、店舗での棚卸作業、事務所外での製造・点検などの作業現場の場合、モバイル機器を利用する際、メモ書きとして有効でしょう。また検査や計数作業中にフリーハンドで数値入力を行うような場合も作業の効率化が期待できます。

下書きのような利用方法で手軽に操作

メールや報告書の作成で、下書きとして書き溜めておくこともできます。清書することを前提に、思いついたことを忘れる前にどんどんテキスト化していくといった使い方です。

その他の利用シーン

PC操作をスムーズに行えない事情のあるユーザーや、店頭でのリアルタイム翻訳などにも音声入力が用いられるケースが増えています。PCの利用が多い職種はもちろん、日常的なコミュニケーションのサポートにも有効です。

音声入力を活用しよう

音声入力のトレーニングや辞書設定を活用すれば、実用レベルで使えるでしょう。Windows 10 を利用されている方は、ちょっとしたメモ書きや文章作成などで音声入力での生産性の高さを体験してみてください。

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