2018年6月19日第6回「社内情報共有文化の導入障壁を取り除くためにできる施策」

『情報共有』をテーマにお送りしている本連載。
最終回となる今回は、これまでご紹介した情報共有の種類やICTツールについて振り返りつつ、これらの情報共有手段を実際に導入するためにどういった取り組みが必要となるのか解説していきたいと思います。

社内情報共有の種類とICTツールの活用

本連載では、社内情報共有には大きく分けて「口頭」と「文面」の2種類があるということをお伝えしてきました。
「口頭」は実際に相手に会って業務に関する情報を伝えること、「文面」は書類などを相手に配布することで業務に関する情報を伝えることです。

そして、この「口頭」と「文面」は、それぞれ「チャットツール」「ドキュメント情報共有サービス」というICTツールに置き換えることもできる、ということもご説明しました。
ICTツールに置き換えることで、配布・掲示のコストが減ったり、業務連絡が手軽に行えるようになったり、同僚が持っている情報を手軽に参照できるようになったり…といったメリットを得ることができます。

しかし、メリットがあるとはいえ、実際にすぐICTツールを導入できるかというと、難しい部分もあるかと思います。
ICTツールを導入するためには、「技術的障壁」と「心理的障壁」、この二つの障壁を取り除く必要があるからです。

「技術的障壁」と「心理的障壁」を取り除き、ICTツールによる情報共有文化を根付かせるには

技術的障壁と、障壁を取り除くための取り組み

「技術的障壁」の「技術」は、ICTツールを利用するために必要な技術のことです。
導入するツールの操作を覚えることもそうですし、パソコンのタッチタイピングができるということも、この「技術」に当たります。

情報を共有しあう必要のある社内の人達が「技術的障壁」にぶつかっている状態では、ICTツールを導入しても、情報共有文化を根付かせることはできません。
もしツールやパソコンの操作が得意ではないメンバーがいるのであれば、まずはそのメンバーの「技術的障壁」を取り除くための取り組みを行うのが良いでしょう。
具体的には、ツールの操作方法を記したマニュアルや、タッチタイピング練習用のソフトを用意するといった方法が考えられます。

心理的障壁と、障壁を取り除くための取り組み

ICTツールを利用することに、そもそも心理的な抵抗がある…そんな「心理的障壁」が社内にあり、ICTツールの導入が難しい場合もあります。

デジタル機器に対する抵抗感は、世代によって異なります。
特に、デジタル機器が現在のように発達・浸透する前から働いていた世代の中には、ICTツールは「特に使う必要のないもの」と認識している人もいるでしょう。

また、心理的障壁のうちの一つとして、技術的障壁を抱えている人もいます。
「操作が得意ではない」+「使う必要がない」=「使いたくない」という考えから、導入に躊躇してしまうのです。

心理的障壁を取り除くには、この「使う必要がない」に対してアプローチを行う必要があります。
具体的には、ここまでの連載でもご紹介してきたICTツールを利用するメリットについて説明したり、可能であれば実際のツールの利用画面などを見せて、どのようなことが行えるか説明を行うのが良いでしょう。
技術的障壁を同時に抱えている人に対しては、まず技術的障壁を取り除くための取り組みを行ってから、心理的障壁にアプローチしていくのがおすすめです。

ICTツールによる情報共有について6回に渡り連載をお送りしてきましたが、いかがでしたでしょうか。
口頭や文面によるコミュニケーションも、社内で情報を共有するのには欠かせません。
オフラインによる生身のコミュニケーションは、社員同士仲を深め、協力して業務を行っていくためにとても大切なことです。 しかし、そこにICTツールによる情報共有が加われば、コミュニケーションは更に円滑になり、効率的に業務が回るようになります。
今の職場のやり方を変えるためではなく、情報を共有できる手段を増やし、職場を更にパワーアップさせるために、ICTツールの導入を検討していただければ幸いです。

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