2018年4月17日第4回「「チャット」というワークスタイルと、仕事で使えるチャットツール」

前回は、オンラインの情報共有である「ICTを用いた情報共有」について、特徴や強みなどを解説しました。

その際、ICTの一つとして「Slack」というチャットツールに少し触れましたが、今回改めて、このような仕事に使えるチャットツールにはどのようなものがあるか、またチャットツールで仕事をするというワークスタイルについてどのように考えていくかご紹介していきたいと思います。

「チャット」で仕事をするという新しいワークスタイル

業務上で発生する会話を、チャットツールで手軽に

チャットで仕事をすると聞いて、あなたはどんな状態をイメージするでしょうか。

すぐに想像できれば良いのですが、中には、チャットといえばプライベートで家族や友人・同じ趣味の仲間と楽しむもの、というイメージで、なかなか仕事に結びつかないという方もいらっしゃるかと思います。

しかし、例えば「LINE」を使ったやり取りで、誰かに「帰りに牛乳買ってきて」と頼まれたことや、誰かに対して「今日は友達と近くの店で飲むから帰りが遅くなる」と連絡することはないでしょうか?
なかなかイメージが掴めない方は、これを仕事に置き換えてみましょう。

同僚に「あとでこの書類お願いします」と頼まれたり、営業担当が「今日はこの後別の商談があるので帰社が遅れます」と連絡を入れたり…こういった会話は普段の仕事の中でよく発生しますよね。
このやり取りをチャットツールで手軽にできれば、より業務連絡が便利になり、業務効率が上がることがわかるかと思います。

「議論は対面で、連絡はチャット」でもアリ

また、チャットで仕事をするということに対して、「仕事は現場で対面で行うもので、チャットなどで進めるべきではない」という意見もあるでしょう。
確かにその意見が示すように、対面であることは大切です。対面で互いに議論を交わすことで、素晴らしい製品が生まれることは多いでしょう。

しかし、議論以外の部分…例えば簡単な業務連絡をするのにも、毎回対面である必要はあるでしょうか?
チャットツールを導入したからといって、会社の会話すべてをチャットで行う必要があるわけではありません。
大事な会話は対面で、日々の連絡は手軽なチャットで…そんな風に上手く使い分けることで、大事な会話の方により集中することができるようにもなるのです。

仕事で使えるチャットツールの紹介

ここからは、仕事で使えるチャットツールのうち、代表的なものをいくつかご紹介したいと思います。

chatwork

chatworkは、ChatWork株式会社が運営する日本生まれのチャットツールです。
"業務の効率化と会社の成長を目的としたメール・電話・会議に代わるビジネスコミュニケーションツール"として誕生し、多くの企業に利用されています。

chatworkの特徴的な機能の一つに、グループチャット機能があります。
複数人と同時にチャットができる機能で、自由にグループを作成しメンバーを招待することができるため、例えば「営業部」というグループを作成し営業担当者のみのグループを作成することもできます。
チャットの内容はグループ内でのみ共有されるため、部署内で共有したい情報を素早く効率的に共有・確認できるのがグループチャットのメリットです。

https://go.chatwork.com/ja/

Slack

Slackは、Slack Technologies Inc.が開発・運営するアメリカ生まれのチャットツールです。
最近まで英語版しかありませんでしたが、2017年11月に日本語版がリリースされたことにより、英語が苦手な方でも利用しやすくなりました。

Slackで特徴的なのは、「チャンネル」を作成できるという点です。
chatworkの「グループチャット」も似たような機能ではありますが、「グループチャット」は無料プランでは14グループしか作成できないのに対し、Slackの「チャンネル」はいくつでも作成できるため、例えば「毎月の営業成績報告」や「新プロジェクトについて」といった、議題ごとにチャンネルを作成することも可能です。
チャンネルは基本的に全てオープンであるため、会社全体としての情報や、自分の担当部署以外の情報についても必要に応じて共有・閲覧できることがSlackのメリットです。

https://slack.com/intl/ja-jp

今回はICTの一つ「チャットツール」について、代表的なツールなどをご紹介しました。
チャットツールは「対面・口頭」に代わる情報共有として、一定の役割を果たせるということがわかっていただけたかと思います。

ただ、連載の最初の方でご紹介したように、情報共有は「対面・口頭」だけでなく「文面」によるものもあります。
次回はそんな「文面」による情報共有の代わりとなるICTツールについてご紹介していきたいと思います。

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