2018年3月9日第2回「情報共有の定義と種類」

前回は、
・さまざまな背景から「情報」が社内資産として大切となったこと
・共有された「情報」を上手に活用することができれば、業務の効率化や業績アップに繋がる
上記の2点について解説しました。

第2回となる今回は、前回記事の冒頭で触れた「情報共有」の大切さを踏まえ、改めて「情報共有」とは何か、種類やメリット・デメリットを含めて解説していきたいと思います。

「情報共有」の定義

まず、「情報共有」という言葉の定義について、一度ここで定めておきたいと思います。 「情報共有」とは、非常に範囲の広い言葉です。
顧客名簿や取引情報などを記載した書類を配布することは勿論、「○○さんがうちの新製品に興味を持っていたよ」と口頭で同僚に伝えることも「情報共有」の一種です。
口頭で伝えることも「情報共有」となるため、広い範囲で言えば、最近行ったおすすめの居酒屋やテレビで見たニュースといった雑談も「情報共有」には該当するのですが、本シリーズではこの辺りの業務外の情報については除外し、
・組織および個人の業務遂行において有益な情報を、文面や口頭などで人から人へ伝えること
を「情報共有」の定義とします。

情報共有の種類ごとのメリット・デメリット

「情報共有」について文面や口頭などで伝えることと定義しましたが、文面と口頭での「情報共有」には、それぞれどのようなメリット・デメリットがあるでしょうか。
これについても一度まとめてみたいと思います。

文面での情報共有

文面で情報共有することのメリットは、内容が記録されているため、伝えたいことがより正確に伝わりやすいという点にあります。
仕事の手順など、口頭では長くなってしまうことや複雑になってしまうことでも、文面でまとまっていれば暗記する必要はありませんし、まとまっている分伝わりやすくなります。
一方で、文面は相手が理解しやすいよう丁寧に作成する必要があるため、コストがかかります。
また、不特定多数に一度に共有できるというメリットがある反面、共有した相手が必ず読んでくれるわけではないというデメリットもあります。

口頭での情報共有

口頭で情報共有することの一番のメリットは「対面」であることです。
お互いに顔が見えるので、例えば「○○さんがうちの新製品に興味を持っていた」という情報を伝える際も、声のトーンや表情を通してそれがどれほど嬉しいニュースであるのか伝えることができます。
また、リアルタイムのコミュニケーションであるため、多少説明不足であっても、聞き手がすぐに質問できることもメリットです。
デメリットとしては、録音などをしていない場合はその場限りの共有となるため、その場にいない人に情報が共有されないことが挙げられます。
また、伝える側の声のボリュームや伝える項目の量・複雑さによっては、聞く側が部分的に聞き取れなかったり忘れてしまったりして、正確に伝わらない可能性もあります。

  メリット デメリット
書面での
情報共有
  • ・記録として残る
  • ・正確に伝わりやすい
  • ・不特定多数に伝えることができる
  • ・手間がかかる
  • ・相手が必ず読んでくれるとは
    限らない
口頭での
情報共有
  • ・伝える側の気持ちや感情も併せて
    伝わる
  • ・聞く側が質問しやすい
  • ・記録が残らない
    (録音する場合を除く)
  • ・その場にいない人には共有されない

両者のメリット・デメリットをまとめると、上の表のようになります。
どちらもデメリットはあるものの、メリットも大きいため、状況に応じて使い分けるようにしたいですね。
今回はオフラインでの情報共有を例に挙げましたが、実はこれをオンラインで行うこともできます。
次回は、オンラインでの情報共有である「ICTを用いた情報共有」について詳しく述べていきたいと思います。

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