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新規事業とは?
立ち上げのプロセスやポイント、成功例などを紹介
どんな業界の企業であっても、新規事業の立ち上げにはリスクが付きものです。ただし、正しいプロセスとポイントを理解しておくことで、そのリスクを軽減することができます。そこで今回は、新規事業立ち上げに必要なプロセスとポイントを紹介します。
新規事業とは?
新規事業とは、企業が新たに立ち上げる事業や新規に始める事業のことです。
企業がこれまで手がけていなかった事業分野に新しく参入することや、独立起業して新たに始める事業などを「新規事業」と呼ぶことが多くあります。
新規事業立ち上げの意味、メリット
企業が新規事業を立ち上げる最大のメリットは、その企業にとって新たな収益の仕組みが出来上がることにあります。新規事業で新たな収益の仕組みができることで、その企業には新たな収益の柱ができるわけです。
営利企業であれば、その企業なりの利益を得るための「収益の仕組み=ビジネスモデル」を持っています。もし、この「収益の仕組み」がなければ、企業は存続していきません。
しかし、企業環境の変化などで「収益の仕組み」が陳腐化していくことがあります。そこで生き残りをかけ、新たな「収益の仕組み」を構築していく必要があります。それが「新規事業」だというわけです。
新規事業立ち上げのプロセス
新規事業を立ち上げる際にはプロセスが重要です。順番を間違えてしまったり、プロセスを一部飛ばしてしまうと、後戻りの手間がかかったり、新規事業の質に影響が出てきてしまいます。
企業が新規事業を立ち上げるためには、以下の6つのプロセスを踏まえて進めていくことが大切です。
顧客や自らの課題の発見
新規事業を始める際は、自分がやりたいことだけに目を向けてはいけません。まずは顧客の課題を見つけることが必要です。その方法としては、自社が抱えている課題に目を向けることが有効です。存在している商品・サービス、マーケットなどを確認して、顕在化している需要を見極めていくようにしましょう。
事業ドメインの特定
事業を展開する領域のことを「事業ドメイン」といいます。これを特定することで、取り組むべき事業内容が見えてくるようになります。事業ドメインを特定するためには、実際に存在する具体的な商品・サービスをベースに考える「物理的定義」と、顧客のニーズや不満をベースに考える「機能的定義」の2通りの方法があります。自身が考えているサービスに合わせて、どちらかを使ってみると良いでしょう。
事業ドメインを特定する際には「自社が得意とする領域なのか?」「自社が関心を持って取り組める領域なのか?」を考えつつ検討してください。ニーズがある領域であっても、自社が取り組めない・取り組みづらい領域では、新規事業の立ち上げが難航してしまうため、自社の得意分野を踏まえたうえで検討するようにしましょう。
ビジョン・理念の明確化
新規事業に対するビジョンと理念は明確化しておくようにしましょう。明確なビジョン・理念にメンバーが共感してくれることで、その新規事業に対するポテンシャルも一気に向上していくでしょう。ビジョン・理念を明確化しておくことで、新規事業の方向性を見失いそうになった際に軌道修正をしやすくなります。
事業性や市場性の見極め
新規事業は立ち上げて終了ではなく、顧客に自社の商品・サービスの購入・利用をしてもらえるようにしなくてはなりません。新規事業の成功率を少しでも高めるためには、分析や予測を念入りに行って事業性や市場性を見極めておくようにしましょう。
そのためには、「その事業でどんな課題を解決するか」「どんな人であれば購入するのか」といった事業性や、「需要はどのくらいあるのか」「どれだけの金銭が動くのか」といった市場性をリサーチしておくことが必要です。また、顧客のリサーチと合わせて競合他社のリサーチもしておきましょう。
サービス・製品づくりの環境整備
新規事業を成功させるには、以下のようなサービス・製品づくりの環境を整えておくことも必要です。
- チーム面
役割分担を決め、バランスの取れたチームをつくりましょう。もし優秀な人材が不足しているのであれば、新規雇用することも選択肢になります。 - ノウハウ面
サービス・製品を作るためのノウハウを自社で保有していないときには、外部からの技術提供を受けるといった対策も検討しておきましょう。 - コスト面
仕入れコストや設備コスト、人件費コストなどを算定しておきます。新規事業がスタートするまでに必要な資金は調達しておきましょう。
行動計画の策定
新規事業のビジネスプランが明確化してきたときには、「いつ・誰が・何をするのか」という内容の行動計画を立てます。その行動計画を立てるときには、具体性と現実性を持ったプランを考えていく必要があります。
新規事業のアイディア出し
新規事業のアイディアを考えるための発想方法を紹介します。
既存事業を分析する
自社の既存事業の「長所」「短所」を分析してみましょう。特に順調に進められている事業の分析を行うとアイディアにつながる可能性が高いです。
- ・自社の得意にしていることは?
- ・自社の過去の経験
- ・事業を進める中で失敗したことは?
改めて自社の分析を行うことで、今まで気づいていなかった自社の強み・弱みを見つけることもできるでしょう。自社の強みを活かした新規事業の検討ができれば、成功の道が開けてくるでしょう。また、自社の弱みを強みに変えるアイディアを出すことができれば、新たな市場開拓ができるかもしれません。
アイディア出しを行う際には、身近な既存事業の分析から行ってみましょう。
競合他社を分析する
競合他社の分析をしてみることも、新規事業のアイディア出しには有用です。
- ・競合のサービス・商品のメリット
- ・競合のサービス・商品のデメリット
- ・自社と同じところ
- ・自社と違うところ
事業を考える中で、競合との比較は行ってきていると思いますが、改めて詳細な分析を行うことでこれまで気づかなかった競合の「長所」「短所」が新しく見えてくることもあるでしょう。
競合の短所を補ったサービスを立ち上げるのか、競合の長所を上回るサービスを立ち上げるのか…など競合を分析したうえで、自社では何ができるのか、アイディア出しにつなげると良いでしょう。
成功しているビジネスモデルを参考にする
新規事業は必ずしも革新的なアイディアである必要はありません。
定額を支払うサービス(サブスクリプション)やオンラインショップ(ECサイト)なども登場時は革新的なサービスでしたが、現在ではビジネスモデルとして浸透しています。
こういった、過去に成功しているビジネスを参考に、自社でできる新規事業のアイディアを考えるのも良いでしょう。
成功例があるので、新規事業の立ち上げとしても比較的簡単に進められるでしょう。ただし、これまで事業化されていなかったということは何かのデメリットがある可能性もあるので、十分に検討を重ねたうえで進めるようにしましょう。
新たな価値を探す
今まで価値があると見なされていなかったものに価値を見出し、新たな事業として考えることもできます。
新たな価値を探して事業化されたものとしては、家事のすべてではなく一部を代行できるようにサービス化した「家事代行サービス」、個人間でモノの売買ができるようにサービス化した「フリマアプリ」がよく挙げられます。
「家事代行サービス」「フリマアプリ」は、家政婦やハウスクリーニングを頼むほどではないけれど楽がしたい、使えるけれど不要になってしまったから捨てるモノがある、といった日常生活の中から新たな価値を見出したサービスといえるでしょう。
日常生活の中で、何か事業化できるものがないのかじっくり検討してみるのもアイディア出しにつながります。
他社の成功例を参考にする
他社が事業展開しているからといって、自社で事業を断念する必要はありません。他社の事業で、自社でも事業化できそうなものがあれば参考にして新規事業を考えてみるのも良いでしょう。他社の成功例を参考にする場合は、日本だけでなく海外の成功例も探してみると良いでしょう。
他社の事業を参考にする場合は、そのまま真似をするのではなく自社だからこそできる価値を付与する事を意識してアイディアを出していきます。競合の分析と同様に、他社の事業の「長所」「短所」を分析したうえで、「自社でも実現できる長所」「自社では実現できない長所」「自社では補える短所」「自社でも補えない短所」など詳細な分析を行ったうえで、詳細なアイディアを練っていくことを意識しましょう。
広い視野を持って事業を探すことで、自社だからこそ実現できる新規事業のアイディアにつながるでしょう。
新規事業を立ち上げる際のポイント
実際に新規事業を立ち上げる際に、押さえておきたいポイントがあります。
新規事業チームは適正な数に
新規事業を立ち上げるにあたって、新たにチームメンバーを集めると思います。ただし、メンバー数を膨らまし過ぎてしまうと、意志決定が遅くなってしまいます。新規事業立ち上げ時に意志決定が遅いのは致命的です。新規事業チームに属するメンバーは適正な数に抑えるようにしましょう。
タイミングを見極めて市場に参入する
どんなに優れたビジネスプランでも、市場参入のタイミングを間違えてしまうと失敗に終わることがあります。現代の顧客ニーズや市場の状況は刻々と変化しますので、市場やニーズの最新の状況を冷静に分析し、最適なタイミングを見極めてから市場へ参入するようにしましょう。
事業撤退のラインを決めておく
どんなに素晴らしいビジネスプランでも想定通りに進まないときがあります。そんなときは、撤退も選択肢のひとつです。しかしその際、これまで多くの時間やコストを費やしてきた新規事業を諦めきれないこともあるかもしれません。
ただそれでは赤字が膨らんでいくばかりですので、会社に大きなダメージを与えないレベルでの具体的な事業撤退のラインは必ず決めておくようにしましょう。
成功や失敗に関する共通点
新規事業の成功・失敗のパターンには共通点があります。ここで共通点を紹介します。
人材の育成と採用
新規事業には人材育成が必要不可欠です。
立ち上げたばかりの事業では、各々が「自分が何をしなくてはならないのか」役割を認識し活動を進める必要があります。事業のビジョンを共有し、各自の役割を認識し重要性を自覚してもらえるよう、育成をすることで事業の成功にも繋がります。また、社内の人材の育成だけでは難しい場合は、事業にあった人材を採用することも事業の成功につながるでしょう。
- ・成功パターン
新規事業に興味を持っている人材を確保できている - ・失敗パターン
新規事業に意欲的な人材がいない
ビジネスモデルの検証サイクル
新規事業を立ち上げる際に「完璧な状態で事業を公開する」ことに注力してしまうことは、事業の失敗につながりかねません。じっくり準備を進めることも大事ですが、あまり時間をかけすぎてしまうと、他の企業に先を越されてしまい、自社の事業が入り込める余地がなくなっているかもしれません。そのため、最初から完璧を目指すのではなく、お客さまからのフィードバックを受け、迅速に検証し、学習・改善につなげていくサイクルを作りましょう。
検証プロセスを迅速に行うには、事業計画を詰めすぎず、最低限必要な準備ができた時点で事業を開始しましょう。
新規事業の立ち上げには、お客さまの反応を見ながら調整していくフットワークの軽さと柔軟さが重要です。
- ・成功パターン
事業計画を柔軟に調整できる - ・失敗パターン
事業計画を詰めすぎている
ターゲットの選定
事業にはターゲットが明確であることが何よりも重要です。このターゲットは大きすぎては方向性を検討するのが難しいため、可能な限り狭く絞っていくと良いでしょう。
例えば、ターゲットを「男性」としてしまうと広すぎるため、「スイーツが好きな男性」「ランニングをしている男性」「IT管理職をしている男性」など、ターゲットの中でも特にどういった人をターゲットにしたいのかを考えられるとよいでしょう。
- ・成功パターン
明確なターゲット像を持てている
ターゲットが絞れている - ・失敗パターン
ターゲットを絞り切れていない
ビジネスのシステム化
新規事業を成功させるためには、ビジネスをシステム的にとらえることも重要になってきます。システム化できれば、生産性を上げ、競争力を向上しやすくなります。
ただし、すべてをシステム化してしまうと柔軟性がなくなってしまうため、事業のどこをシステム化するかは慎重に検討しましょう。
- ・成功パターン
事業の一部をシステム化できている - ・失敗パターン
事業のシステム化が全くできていない
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新規事業立ち上げのまとめ
今回はプロセスとポイントを紹介しましたが、新規事業を立ち上げる際にはそれ以外にもやるべきことがたくさんあります。中には、分析や予測を念入りに行わなければならない場面もあるため、立ち上げだけでも長い時間がかかってしまうことも考えられるでしょう。新規事業を立ち上げる際は、どのような方針で進めていくかを迅速に決めて、適切なタイミングで市場に参入する準備を整えることを意識しましょう。
NECフィールディングでは、新規事業立ち上げを支援する各種サービスを用意しているので、新規事業立ち上げの際にお役立てください。
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